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埼玉県さいたま市

さいたま市が初の試みで週休2日工事13件を発注

2018/03/07 埼玉建設新聞

 さいたま市は2017年度、初の取り組みとして「週休2日確保モデル工事」を試行、13件の工事を発注した。適用案件は土木工事を対象に選定し、すべて市内業者が落札。現在は、複数工事で達成を確認している状況だという。今後は受注者や他自治体などの動向をみながら、拡大へ向けて前向きに取り組みたいとしている。

 発注した案件を業種ごとにみると、土木が7件、下水道が4件、造園が2件。土木工事の中から、工期がある程度確保できることなどを考慮して選んだ。道路修繕など速やかな対応が必要な工事は、市民の安全に影響が出ることを懸念して対象外とした。

 労働時間が長く、休日が少ないといった課題を抱える建設業において、現場の環境改善を図るほか、将来的に担い手確保へつなげることを見据えて取り入れた。モデル工事と銘打って行う取り組みとしては、県も含めた県内の自治体で初の事例とみられる。

 対象工事には、工期全体で週休2日が確保できれば、工事成績評定点で加点評価するなどのインセンティブも設けた。

 一方、休日が増えることは、日給制の技能労働者などにとって給料が減ることにつながるという課題も生じる。受注者からはそうした声が挙がっているという。

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