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国土交通省北陸地方整備局(建設)

大河津分水路改修事業で起工式執り行う

2018/03/21 新潟建設新聞

 大河津分水路改修事業の起工式が17日、分水路河口に近い長岡市内の寺泊文化センターで催された。地元や発注者など300人の関係者が工事の安全と早期の完成を祈願。鍬入れを行い、約1200億円を投じる大工事がスタートした。

 式辞で北陸地方整備局の小俣篤局長は「いよいよ主たる工事となる山地部の掘削が本格化する。大河津分水路の改修は信濃川の治水上、極めて重要な事業。規模が大きく高度な技術が求められる難工事となる。安全かつ確実に早期の完成をめざして努力していく」と決意を新たにした。

 山田邦博国土交通省水管理・国土保全局長は、近年、激甚化する災害に対し「この事業が完成することで流域の安全安心な暮らしが実現し、地域産業や経済を支える基盤がより強固になると確信している。ハード、ソフト対策を一体的に進めていく」とあいさつ。

 大河津分水路改修促進期成同盟会会長を務める篠田昭新潟市長は「大河津分水路の改修は、越後平野に住む者にとって待ちに待った大事業。農業、まちづくり、活性化に向けた機運を盛り上げていきたい」と一刻も早い完成に期待を寄せた。

 また、地元の長岡市立寺泊小学校4年生4人と、燕市立分水小学校5年生2人がメッセージを披露。「(完成する)18年後は28歳です。どんなふうになっているのか楽しみです」と未来の姿を思い描き、夢を膨らませていた。

 信濃川大河津分水路改修事業では、戦後最大規模(1981年8月)と同規模の洪水に対し家屋浸水被害を防止・軽減する目的で山地部掘削、第二床固改築、野積橋架替など放水路の拡幅を行う。

 事業は2015~32年度までの18年間を予定。新年度から26年度まで新第二床固、27年度に現第二床固切下げ工を、本年度から着手した野積橋架替工は22年度の完成を予定している。

【写真=関係者による鍬入れ】

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