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山梨県中央市

リニア建設で中央市が小井川駅前駐輪場移設

2018/04/21 山梨建設新聞

 中央市はリニア中央新幹線のルートにかかるJR小井川駅前駐輪場の移設工事を始める。6月補正予算案に工事費を計上し、可決後8月ごろをめどに工事発注する予定。年度内の供用開始を目指す。供用後、既存の駐輪場も年度内に取り壊す。リニア工事後は駐輪場北を走る市道の付け替え工事も行う予定だ。

 リニアの橋脚が建つ場所を空けるため、駐輪場や送迎車の待機場所を移す。建設地は現在地の道路を挟んだ東側の敷地。敷地面積は1480㎡で現在は更地になっている。

 新たな駐輪場は平屋建てで7棟建てるうち1棟がバイク用。自転車96台、バイク12台が止められる。送迎車の待機場所は8台分確保。在来線の駅としてはリニア駅に最も近いことから観光バスなどの大型車や市内を走るコミュニティバスの乗り降りができる場所もつくる。設計はクヌギ建設コンサルタント(甲斐市)が担当した。現在同駅には駐輪場と駅に近接した駐輪スペースを含め142台の駐輪場所がある。駐輪場の東側には送迎車が8台程度止まれるスペースも確保されている。

 工事費は6月補正予算案に盛り込まれる見通し。可決されれば建築確認申請やJRとの協議を進め8月をめどに工事発注、年度内完成を目指す。市はJRと、来年5月までに今の駐輪場の用地を更地にして明け渡す約束をしている。工事にあたり電柱の移設や水路の付け替えなどもJR施工で行う予定だ。

 市は昨年12月の補正予算で用地費5900万円を予算化、本年度に繰り越した。地権者の法人からは買収の了承を得ており今後正式に売買契約を結ぶ。その敷地脇にある建物の移転補償も今後行う。

 建設地の北側には市道が走るがこれもリニア用地にかかるため現在より南へ付け替える。リニア建設中は付近が施工ヤードなどに使われるため、完成後に付け替え工事を行う。それまで付近の道路は何度か切り回しをしながら、交通を確保する。


【写真=移転する小井川駅前駐輪場】

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