県立塩沢商工高校で14日、3年生を対象とした防災教育の授業が行われた。土木技術の習得を後押しする目的で実習などに協力している南魚沼建設業協会(島田雅士会長)が参加。真剣に座学に取り組む生徒たちにアドバイスした。
同協会は建設産業の担い手確保に直結する若者の人材育成を重視。定期的に同校を訪れ、機械システム科の生徒が選択する土木系の授業を支援している。
今回の座学も昨年同様に2011年に発生した新潟福島豪雨災害の被災箇所の応急復旧が課題。女子生徒一人を含む15人が4班に分かれ、発災当時の道路脇斜面の崩壊の様子をスライドで確認した後、応急復旧の対策法を練った。
授業後半では復旧ポイント、手順、グループワークの感想を各班の代表が発表。横断図に書き込んだブルーシートでの斜面の保護や土砂の撤去、土のうの設置など、スピードと安全性を意識した復旧策を解説。協会の活動に協賛している県や南魚沼市の職員も、工夫を凝らした発表に温かな眼差しを向けていた。
結びにあいさつした島田会長は「まちを自分たちで守ることが気概で、使命感を持って仕事をしている。建設業のイメージは厳しいが、待遇改善にも努力している。地元の建設業に就くことを選択肢の一つにしてほしい」と生徒たちを激励。今後も継続的に実習等のプログラムに協力するとしている。
【写真=生徒15人が応急復旧の対策を練った】