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村瀬組に台湾の大学院生

2018/07/25 長野建設新聞

村瀬組(村瀬直美社長、本社=松本市里山辺)は台湾の高雄市にある義守大学(陳振遠校長)から大学院生の張雅合さんをインターンシップで受け入れている。張さんは7月11日から出社し、9月14日までのおおそ2カ月の滞在予定。張さんはオートCADを操作、日本語能力検定2級の語学力があり、日本語も日に日に上達している中、現在は同社の工事部に所属して現場を見ながら同社のCADを学び、現場をサポートする仕事に携わっている。村瀬社長は「張さんの話では日本に関心の高い学生がいっぱいいるとのことなので、今回の体験をアピールしてもらい、卒業後には村瀬組で建設業に従事してほしい」と今後のつながりに期待する。

張さんの来日は2回目。一度目の来日はアイドルグループのコンサートが目的で、その時は会場となった大阪のほか京都や奈良を周った。幼い頃はドラえもんや妖怪ウォッチなど日本のアニメにも親しんだという。「大阪は台北と似ているが、松本は全然違った。考えていたイメージと会社も違ったが、村瀬組の皆さんはとても優しい」と話す。学びたいことは「日本のCADはもちろん建設会社のシステムや工程についても学びたい」と意欲的だ。

村瀬社長は地方の建設業における担い手確保について、日本に関心のある優秀な若年者を世界から呼び込むことが必要との考えをもっていた。そうした中、松本市と交流のある台湾の高尾市を通じて、松本大学と関わりのある村瀬社長の村瀬組と高尾市にある義守大学との間で、学生を会社に受け入れるインターンシップ協定を今年締結した。張さんはその時、協定締結式や協定に訪れた村瀬社長をはじめ村瀬組関係者を見て日本と同社に強い関心を示し、その場で急きょ面接が実現、インターンシップの受け入れが決定した。

村瀬社長は日頃、今の学生の意識と建設業における労働環境の乖離を感じ、様々な改革に取り組んでいる。松本大学と提携した健康管理や、就業規則を見直し今年1月から週休2日制を導入したのもその一環だ。村瀬社長は「アジアには日本語を学び日本に来たいと思っている優秀な学生が多くいる。そうした学生をしっかりとした体制で受け入れ、双方にとって良い関係を構築したい」と述べ、今回の台湾からのインターンシップの意義を強調した。



【写真㊤=村瀬社長】

【写真㊦=先輩から始動を受ける張さん㊨】

村瀬社長 張さん

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