「大河津分水路は新潟平野全体を守る重要な施設。しっかりと改修に取り組みたい」と抱負を示す。特に新第二床固工事については「10年間かけ工事を進める。これから発注となる1期工事は河道内での工事であることから制約が多く、2期工事より難易度が高い。信濃川河川事務所とも連携を密にしながら進めたい」と意気込む。
ICTについては「現場の生産効率を上げることだけでなく、若い人が入職しやすい環境をつくるためにも重要。CIMの3次元画像は、住民説明でも分かりやすいと評判が良かった」と必要性を強調。
やすらぎ堤は「川と人との距離が近いというだけでなく、民間企業とも上手に連携している。全国にも誇れる財産」と感想。「このような取り組みをぜひ他の地域にも広めたい」との理想も示した。
北陸勤務は2回目。前回は長野。2006年の梅雨前線がもたらした豪雨では「千曲川が過去2番目の水位まで上がった。このとき大町ダムを含む高瀬川、梓川の6ダムに対して特例的な洪水貯留を要請し、下流の氾濫を防ぐことができた」と、当時の状況を語る。
学生時代はコントラバスを演奏。新潟では「健康づくりも兼ねて山や河川沿いなどのウオーキングも楽しみたい」としている。
【略歴】(まつばら・まこと)
1991年京都大学大学院工学研究科修了後、旧建設省入省。北陸地整千曲川河川事務所長、国交省水管理・国土保全局下水道企画課下水道事業調整官などを経て、7月から現職。新潟県出身。51歳。