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信濃美術館改築 10月にも公告/債務負担行為92億円/新規で県立学校空調緊急整備/9月補正予算案

2018/09/21 長野建設新聞

 県は20日、9月補正予算案の概要を発表した。信濃美術館整備事業に92億25万9000円の債務負担行為を設定。予算可決後速やかに本館新築工事の入札手続きを開始し、来年2月議会での契約承認を目指す。新規では県立学校空調設備緊急整備事業に1億34万円を計上。2019年夏までに整備する高校25校と特別支援学校13校の設計を行う。

 信濃美術館の新たな本館はRC一部S造地下1階地上3階建て、延べ1万㎡。実施設計はプランツアソシエイツ(東京都中野区)が担当し、9月末に完了のはこび。新築工事は10月~19年1月の間に入札手続きを行い、19年度から本格的な工事に入る。20年度の冬には引き渡しを受け、21年春に開館の予定。工事発注形態は建築、空調設備、衛生設備、電力設備、弱電設備といった形での分離発注が予想され、建築はWTO案件となる見込み。なお、隣接する東山魁夷館の改修は竹中工務店長野営業所(長野市)などが受注しており、19年秋にリニューアルオープンする。

 県立学校空調設備緊急整備事業では、20年夏までに高校と特別支援学校の全ての普通教室にエアコンを設置する。事業は2期に分け、第1期では高校25校と特別支援学校13校について19年夏までに整備する。今補正では設計費1億34万円を計上。急を要することから工事費についても本年度内に予算化する可能性がある。第2期では残る高校57校と特別支援学校5校を対象とし、19年に設計を行い、20年夏までに整備する。全体事業費は概算で41億円程度を見込んでいる。

 また、信州まつもと空港の駐車場増設に歳出予算と債務負担行為合わせて2億6927万4000円を措置。増設予定地は空港東側の農地約6400㎡。250台分のスペースを新たに整備する。順調ならば12月に着工し、19年4月までに完成させる。予算の内訳は造成工事費が約1億5200万円、用地取得費が約1億1600万円。

 県単独公共事業には歳出予算で41億6512万2000円を増額するとともに、4億2800万円の債務負担行為を設定。防災・減災対策を推進する。7月豪雨等の災害復旧事業には歳出予算で27億4547万円、債務負担行為で5億1870万円を措置。道路・河川関係45カ所、林道・治山施設関係21カ所の復旧に充てる。

 この他、松本平広域公園陸上競技場設備更新に1783万3000円を計上。競技結果集計システムと速報表示器を更新する。

 一般会計全体の補正額は75億9589万4000円。補正後の総額は8543億6261万1000円で、前年同期比1.7%減。予算案を審議する定例議会の会期は9月26日~10月17日まで。

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