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長野県諏訪市

東バル既存建屋は耐震改修して活用へ

2018/10/12 長野建設新聞

第9回目となる諏訪市駅周辺市街地あり方検討会が9日に開かれ、旧東洋バルヴ諏訪工場跡地活用基本構想素案をまとめた。また今回の協議の中で建屋について、解体して新たに新築するのではなく、既存建屋を耐震改修してリノベーションして活用する考えにまとまった。金子市長は「大いに参考したい」と語った。

この検討会は、上諏訪駅から大和地区、諏訪湖畔、旧東洋バルヴ諏訪工場跡地と諏訪赤十字病院までの駅周辺市街地の将来構想を検討するため、市長直轄の検討会議として設置、検討を行っているもの。

検討会には委員12人中10人が出席。金子市長は「前回の会合(3月22日開催)から時間が経過し、この間、駅東口について順調に建築が進み、8年前にデパートが閉店して以来となるスーパーマーケットが来年2月に開店する運び。そして5月には公共スペースもオープンする」と進捗を示し、「本日のテーマは東バル跡地について建屋を含め大枠を示していただくとともに、大枠から一歩踏み込んで、湖畔の一等地の将来像をまとめていく新たな一歩としたい」と呼びかけた。

検討会では最初に、先進事例視察状況、サウンディング状況、産業関係者のヒアリングについてそれぞれ報告があった後、基本構想の素案を協議。その中で副会長を務める工学院大学名誉教授の倉田氏は「既存の建屋は活用した方がよい。歴史のシンボルだと思っている。建築的にも魅力ある施設で残す価値は十分にあり、魅力的なすらばらしい施設にイノベーションできると思う」との考えを示し、金子市長は建屋をリノベーションしていくのか新たにつくるのか他の委員に投げかけたところ、建屋は現状を基本として残す方向で反対意見は出ず、リノベーションに賛同する意見が多かったことを受け、「大いに参考にしたい」と述べた。


【倉田副会長の発言を聞く金子市長(写真右)】

倉田副会長の発言を聞く金子市長(右)

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