製造メーカーが検査データを改ざんした免震オイルダンパーを出荷していたとする問題で、さいたま市は南区役所などが入っている複合公益施設サウスピアで国の基準に適合しない同社製品1本の使用が確認されたと発表した。また顧客との契約内容を満たしていない同社製品がサウスピアで5本、建設中の大宮区役所新庁舎で2本使われていることも分かった。
これまで市の発表では、2施設でメーカーの不正により不適合の“疑いがある”免震オイルダンパーの使用が確認されたとしていたが、実際に不適合品が使われていることが新たに判明したという。市は国の発表に基づき直ちに問題があるものではないと認識しているが、メーカーに対し安全性の検証と製品の交換について早期の対応を求めるとしている。
サウスピアの免震オイルダンパー設置数は10本。うち6本が国の基準または顧客との契約内容に不適合だったということになる。
20本が設置されている大宮区役所新庁舎では、顧客との契約内容に適合しない製品はあったが、国の基準に不適合な製品は使われていなかった。建設工事については、予定どおり2019年5月の開庁を目指して引き続き進めるという。