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長野県建設部

県がICT舗装工を開始/路盤工対象、規模は規定せず/初弾案件21日開札

2018/11/03 長野建設新聞

 県建設部はICT活用工事の拡大に向けて、現在実施しているICT土工に続き、新たにICT舗装工の適用を開始した。対象は路盤工を施工する工事のうち、発注機関がICT活用工事の選択を認めた案件。施工面積に関する規定は設けない。受注者がICT活用を行うか否かを選べる「施工者希望型」として実施する。初弾案件は大町建設事務所発注の「平成30年度社会資本整備総合交付金(広域連携)工事」(主要地方道白馬美麻線、白馬村大左右(おおぞう))。基本要件は土木807点以上、かつ北アルプス地域振興局管内に本店を有すること。入札書等の受付期間は11月9~13日。開札は同月21日に行われる。

 ICT舗装工の対象は「ほ装工事」または「土木一式工事」で発注する工事のうち、路盤工(下層路盤工または上層路盤工)を施工する工事。種別はアスファルト舗装工、半たわみ性舗装工、排水性舗装工、グースアスファルト舗装工、コンクリート舗装工とする。先行実施している国土交通省は「路盤工面積3000㎡以上」という基準を設けているが、県は対象規模を規定しない。

 ICTを用いて実施するのは①3次元起工測量②3次元設計データ作成③ICT建設機械による施工④3次元出来形管理の施工⑤3次元データの納品―。受注者がICT活用工事を実施した場合、実施内容に応じて工事成績評定の「工事特性」と「創意工夫」で評価する。

 発注にあたってはICT土工同様、入札公告時にICT活用工事の選択が可能であることを明記。発注時は従来の舗装工事として積算し、契約後に受注者からICT活用の希望があった場合、ICT活用工事として実施した項目を変更対象とする。要領等は国土交通省に準じる。

 県は10月31日現在、ICT舗装工の発注予定として3件を明示。初弾案件の白馬美麻線工事は、延長176.5mの道路築造工を施工するもので、入札方式は工事成績等簡易型総合評価落札方式を採用する。工期は約220日。

 同じく大町建設事務所が発注する「平成30年度防災・安全交付金(通常砂防)工事」(北和田沢、松川村大和田)は、第3四半期内の入札を予定。もう1件は北信建設事務所が発注する「平成30年度防災・安全交付金(道路)工事」(野沢温泉村明石)。こちらは第4四半期に予定しているが、現時点で予算措置が未了となっている。

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