埼玉県春日部市にある首都圏外郭放水路の見学会が8月から民間企業により企画・運営する社会実験を行っており、3カ月余りが経過した。見学会は7月までは平日と土曜日の月2回に限られていたが、8月から回数と定員を大幅に拡大。8月は1万人近い来場者が訪れ、前年同月比で4・4倍となる大盛況ぶりだった=別表=。
民間の企画・運営になったことで、関東地方整備局の佐藤寿延河川部長は「採算が合わなければ民間ではやってくれない」と認識しており、現状では「赤字にならずに済んでいる」と安堵のようす。今後について「収益が上がるような魅力を提供できるか」がカギだと捉えている。
地元の春日部市でも観光資源としての活用に力を入れておリ、地域活性化への貢献も期待されている。道の駅庄和では見学者限定の割引サービスを行って喜ばれている。中長期的な視野に立ち、官民連携の取り組みが注目される。