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茨城県常陸太田市

常陸太19年度予算案/真弓ルート整備へ6・5億円/水府一貫校は屋体設計など/新規で防災無線デジタル化

2019/03/02 日本工業経済新聞(茨城版)

 常陸太田市(大久保太一市長)は2019年度当初予算案を公表した。主要事業として市道0139号線整備事業に6億5033万5000円を計上。(仮称)真弓ルートの整備に向け、詳細設計などに関する費用を盛り込んだ。水府小・中学校整備事業には9億1885万8000円を配分。18年度に発注済みの校舎建築工事を進めるとともに、屋内運動場の設計や校舎外構工事、既存校舎解体工事などを行う。かなさ笑楽校整備事業は9906万9000円を確保して改修工事を実施。新規事業は林道整備事業や防災行政無線整備事業など。

 一般会計は前年度当初比6・5%増の251億6100万円。このうち普通建設事業費は44億4333万円で、同25・2%の増となった。しかし水府小中学校の校舎建築工事や清掃センター基幹的設備改良事業、市民交流センターの改修といった大型工事はすでに入札を終えており、目玉となるような大規模事業の発注自体は18年度よりも控えめとなる見通し。

 市道0139号線は(仮称)真弓ルートとして市と日立市をつなぐ5・5㎞区間のうち、トンネルを含む5・05㎞区間にあたる。財源は合併特例債を活用して確保。整備は県が受託して行っている。

 今回予算化された6億5033万5000円は詳細設計のほか用地購入、補償などに関するもの。最も金額が大きいのは詳細設計に関する事業費で約3・8億円。

 水府小中学校整備事業は、水府地区に立地する水府小学校、山田小学校、水府中学校を統合して施設一体型の小中一貫校を整備するもの。校舎の建築工事はりんかい日産建設㈱(東京都港区)・㈱小池住建(常陸太田市)JVが担当。

 校舎建築工事以外では、屋内運動場の設計委託費に3802万円、校舎建築外構工事に6500万円、既存校舎解体工事に3040万円をそれぞれ措置。既存校舎解体工事については19~20年度の2カ年で行うため、4560万円を限度額とする債務負担行為も設定した。

 かなさ笑楽校は08年3月に閉校した旧金砂小学校を改修して、豊かな自然体験や生活体験ができる宿泊可能な体験交流施設としたもの。少年団などの団体利用が多いことから、3階部分を改修し宿泊スペースの増加を図る。

 新規の林道整備事業は、林道の成長産業化を目指し、市道0139号線とのネットワーク道路を整備するもので、5123万8000円を付けた。19年度は主に測量設計業務を進める。

 防災行政無線整備事業は市内全域のデジタル化を進めるもので、19年度は調査やシステム設計などに着手する。事業費として2618万円を充てた。

 道路関係の予算を見ると、道整備交付金事業に高柿千寿線、大森山根線、亀作西真弓線、田渡白羽線の整備で2億7460万円、社会資本整備総合交付金事業に新宿天神林線、稲木竹山線の整備で1億3195万円。

 橋梁では長寿命化計画策定や市内橋梁の定期点検などに関する8503万2000円を充当。また林道上の橋梁7橋の長寿命化にも19年度から取り組む。

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