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長野県施設課

18日の週にも公告/建築初の技術提案Ⅱ型/キッセイ文化ホール改修

2019/03/13 長野建設新聞

 県の2019年度当初予算案が8日に成立したことを受けて、施設課はキッセイ文化ホール(松本市水汲)の天井等改修工事を3月18日の週にも公告する見通しを明らかにした。入札方式は、建築工事で初めて「総合評価落札方式(技術提案Ⅱ型)」を採用する。議会承認案件(税込み予定価格5億円以上)で、5月の連休明けに開札を行い、契約議案は6月定例議会に提出する。工期は2020年7月31日まで(約390日間)。

 参加基本要件は建築1200点以上で、県内に本店又は営業所を有すること。同種実績としてSRC、RC、S造で、延べ8500㎡以上の新築、増築、改築又は耐震改修工事(増築の場合は増築部分を対象)の実績(03年度以降の発注工事に限る)も求める。

 工事概要は特定天井脱落対策等改修工事、屋根改修工事、外壁改修工事、エレベーター設置工事など。設計は山下設計(東京都中央区)が担当した。

 総合評価落札方式における価格以外の評価点は30点で、このうち技術提案に15.5点を配点。提案を求める項目は①施工体制・施工法(施工計画及び施工体制における品質確保対策、ホールの音響特性を損なわないための施工法についての提案)②公衆安全対策・周辺環境対策(工事車両等による地域生活への配慮策や、隣接する松本市総合体育館利用者等への配慮策についての提案)③工期短縮(労働環境を考慮した上での工期を短縮する期間、短縮を図る部分及び方法についての提案)④その他(地域住民等への広報活動や地域建設関連産業の振興に資する事項についての提案)。

 また、同種工事実績の項目では「RC、SRC、S造で、3階建て以上かつ延べ8500㎡以上の建築物の新築、増築、改築又は耐震改修工事」と「改修部分の天井の水平投影面積の合計が2000㎡以上の特定天井の脱落対策工事」の実績が2件以上なら1点、5件以上なら2点を加点。地域要件の項目では中信地域本店なら1点を加点する。技術者資格の項目では、1級建築士に0.5点、1級建築士かつ1級建築施工管理技士に1点を加点する。

 キッセイ文化ホールは1992年に開館。構造規模はSRC造地下1階・地上6階建て、延べ1万6497㎡(建築面積8768㎡)。 当初予算では大規模改修事業費として歳出予算で7億5678万円、債務負担行為で30億50万円を設定。関連の設備工事については複数件に分割して順次発注する。

 天井等改修工事の総合評価落札方式における評価項目と配点は次のとおり。

 ◆価格点70.0点◆技術提案15.5点◆工事成績7.0点◆工事実績(同種工事)2.0点◆工事実績(優良表彰)0.25点◆地域要件1.0点◆社会貢献(小規模)0.5点◆技術者要件(資格等)1.0点◆技術者要件(実績等)1.0点◆技術者要件(継続教育)0.75点◆建設マネジメント(労働環境)1.0点

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