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栃木県大田原土木事務所

大田原土木、橋台1基、上期発注目指す、水路付け替え工事も、矢板那須線、堰場橋架け替えに着手

2019/07/10 日本工業経済新聞(栃木版)

 県大田原土木事務所は、主要地方道矢板那須線堰場工区(那須塩原市)の橋梁下部工工事に着手する。1級河川箒川の堰場橋の架け替えで、新橋梁は橋長65・6mの2径間連続非合成鋼鈑桁橋(少主桁)。上期中の左岸側橋台発注を目指している。堰場工区は全体延長約1000mの道路改良事業。計画幅員は全幅10・5m。今年度は9月までに橋台1基のほか、右岸側の付け替え水路工事の発注を予定している。

 堰場橋は1953年に架設された老朽化した橋梁。上流に歩行者用の側道橋が架設されている。有効幅員が5m程度と狭く、大型車のすれ違いが困難となっているほか、右岸側の道路は橋の取り付け区間が屈曲。見通しが悪く危険な状況となっている。

 新橋梁は現在の橋付近の上流に架設。下部工は逆T式橋台2基、小判柱壁式橋脚1基。3基とも直接基礎。直線橋で斜角は橋台が90度、橋脚が80度とする計画。

 改良事業で右岸側の道路は現道の西側を通るルートとなり、切土区間の高さは最高7~8m、法面部は1対1勾配の最大2段とする予定。左岸側は現道のやや西側を通るルートで、周辺は農地となっている。

 道路幅員構成は車道6・5m(3・25m×2)、路肩0・5m、1m、歩道2・5m(下流側)。橋梁部の幅員も同様。道路・橋梁の詳細設計は新日本建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当した。

 那須塩原市側の橋台施工を目指して準備を進めている。水路の付け替えは河川付近の矢板市側で工事を予定している。

 堰場工区は2014年度から国の交付金を導入。用地取得や道路の一部で工事が進められてきた。来年度以降も用地取得に取り組み、残る橋脚と橋台、橋梁上部工、道路改良工事を推進していく。

 右岸側は道路沿いに住宅が立地しており、橋付近で現道をバイパスにT字交差させる。現在の堰場橋と側道橋は新橋梁が供用した後に撤去する予定。全体事業費は約7億5000万円を見込んでいる。

 矢板那須線は矢板市や那須塩原市、那須町を結び、県北地域の産業経済の発展に欠かせない路線。観光ルートとしても重要な役割を果たしている。昨年6月には県議会県土整備委員会の現地調査で那須塩原市が整備を要望している。

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