長岡市消防本部は2日、検査数値で不正のあったカヤバシステムマシナリー㈱製の免震オイルダンパーを交換した。建設時に施工を請け負った福田組が立ち会い、地下で使用する4本全てを取り換えた。
同社による数値の偽装が2018年10月に発覚。対象物件は全国で免震用・制振用のダンパー合わせて約1000件で、現在は約1割の施設で交換作業を完了した。同社は病院や消防施設など優先順位の高い施設から取り換え対応を行っている。
佐々木茂消防司令長は「発注時の基準を満たしていたかどうか『検査時の資料が不明』と相手側の担当者から説明を受けた。今回の部品は三重工場で構造設計社や施工者、第三者が立ち会う中で検査済み」と経緯を説明。
交換作業に立ち会った福田組中越支店の酒井邦浩サービスセンター長も「交換作業自体は5分ほどで完了する。資材の調達が間に合っていないようだ」と状況を説明。
新ダンパーは消防本部の1階に穴を空けて搬入。旧ダンパーを改修し、復旧工事も含めて4日間の工程だった。
市内では同様のダンパーがアオーレ長岡の体育館2階部分で41本使われている。取り換えは20年1月以降になる見通しで、施工方法も含めて検討を進めている。
【写真=取付作業の様子】