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栃木県那須地区消防組合

那須地区消防組合、塩原分署改築、5月頃設計委託、事業費7.4億、21年度施工

2020/02/22 日本工業経済新聞(栃木版)

 那須地区消防組合(組合長・平山幸宏那須町長)は新年度、塩原分署庁舎改築の基本・実施設計に着手する。業務は5月頃に委託し、年度内に完了する予定。組合は耐震基準を満たしていない老朽化した消防分署4カ所の移転整備を計画しており、塩原分署は2021年度に施工する。22~23年度に湯本分署、24~25年度に湯津上分署、26~27年度に板室分署を整備し、各署とも初年度に設計、次年度に工事を実施する予定。新年度予算に基本・実施設計委託料3895万1000円、設計支援委託料217万8000円を計上した。

 組合では今月末に那須塩原市上厚崎に移転建て替え中の黒磯消防署が竣工し、3月19日から新庁舎で業務を開始する予定。新年度からは分署整備を進めていく。

 16年度に策定した庁舎整備計画の見直しを行った結果、塩原分署と湯本分署の事業費はいずれも7億4100万円を試算。工事費に6億5500万円、設計・監理に5400万円、指令用設備システムの移設や備品など開設準備に3200万円を見込んだ。

 規模は塩原分署の庁舎棟が延べ床面積1000平方m程度。塩原分署と同様に観光地が近い湯本分署も同規模。湯津上分署、板室分署の庁舎棟は延べ床面積800平方m程度。各分署とも倉庫棟が必要としている。

 現在の塩原分署は主要道路から離れた高台にあり敷地が狭隘。出動する際の道路も狭く急勾配で緊急車両の通行に不向きな立地条件。新たな敷地の確保に向け調整を進めている。整備計画で訓練スペースや駐車場などを考慮し敷地は2500平方m程度が必要としている。

 組合は15年10月に旧大田原地区広域消防組合と旧黒磯那須消防組合が統合して発足。管内は4消防署・5分署体制。本部・大田原消防署、黒磯消防署、西那須野消防署、那須消防署、黒羽分署、湯津上分署、板室分署、塩原分署、湯本分署がある。

 1970年代に建設された庁舎が多く、組合では統合を機に庁舎整備について検討。管内は面積が広く山間部を抱えることから現行の体制を維持し、災害時の防災拠点機能を確保するため耐震補強未実施の庁舎を改築する。

 現在の各庁舎は塩原分署(1971年建築)がS造2階建て延べ400平方m、湯本分署(73年建築)がRC一部S造平屋建て375平方m、湯津上分署(76年建築)がS造平屋建て198平方m、板室分署(74年建築)がCB造平屋建て290平方m。

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