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国土交通省北陸地方整備局(建設),その他記事(民間)

北陸三県土木技士会が監理技術者兼務などで北陸地整と意見交換

2020/03/04 新潟建設新聞

 北陸三県の土木施工管理技士会と北陸地方整備局との意見交換会が2月27日、アートホテル新潟駅前で開かれた。当日は新潟、石川、富山県の各土木施工管理技士会がそれぞれ議題を提案。建設業法改正に伴う監理技術者の専任緩和、技士補制度の創設などについて議論が白熱した。

 このうち、新潟技士会からは監理技術者兼務制度の運用に当たり、コリンズの登録内容も含め、国へ弾力的な対応を求めた。

 現状、現場施工を完了した場合でも契約変更・完成検査まで監理技術者が長期に拘束され、交替も容易に認められない事例が多数あるほか、コリンズの登録上、完成検査前には他工事の配置予定技術者として認められないケースもあるという。そのため、新潟技士会からは現場施工を完了した場合、完成検査前であっても他工事の配置予定技術者として登録可能とし、完成検査の状況に応じた技士補などの専任配置を柔軟に対応するよう要望した。これに対し、北陸地整側は兼務の適用範囲など具体的な運用が流動的との見解を示しつつ「提案のあった具体的な事例を含め、本省へ伝えておく」との回答にとどまった。

 このほか、全国土木施工管理技士会連合会が実施した「監理技術者兼務に関するアンケート」の結果概要も示された。資格取得後10年以上の経験を有する全国の監理技術者752人から回答があり、兼務に対しては条件次第で可能との意見が多く、1時間以内(距離では30㎞以内)の現場で兼務が可能と回答した。兼務を問題・負担と感じる理由については、複数現場で同時に発生したトラブルへの対応に不安を感じている技術者が7割を占めたものの、現場の往来など肉体的な負担に不安を感じる人は3割に満たなかった。兼務への肯定的な意見も多く、同連合会では近くアンケートを取りまとめ、本省へ提出する予定だという。


【写真=冒頭あいさつに立つ北陸地整の吉岡幹夫局長】

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