記事

事業者
建設業労働災害防止協会長野県支部松筑分会

松筑分会が安パトで安全呼びかけ

2020/02/28 長野建設新聞

建設業労働災害防止協会長野県支部松筑分会(深澤信治分会長)は18日、本年度第2回目となる工事現場安全パトロールを実施した。2019年の管内における土木工事業の労災発生件数が17件となり、対前年比で5件増加し、依然として墜落・転落が多いことから、足元の安全を中心に確認した。

出発に先立ち松筑建設会館で行われた打ち合わせで深澤分会長は「前回にも私は『公共事業予算を増やしていただく中、仕事が増えたことで労災事故が多くなっては困る』という話をしたが、結果的に管内で休業4日以上の事故は5件増えている。現場に行くと、年々安全管理は立派になってきているが、それでも工事事故は起きている。安全に関しては限りはなく、精神論だけではなく現場にお金をかけて見直さなければ事故は減らないのではないか」と懸念を示し、「本日の安全パトロールが事故防止の歯止めの一翼になれば」と期待した。続いて松本労働基準監督署の坂野副署長は、本年度これまでの労災の発生状況を説明した後「依然として墜落、転落が多い。本日のパトロールでは特に足元の安全についてパトロールでご指導いただきたい」と求めた。

発注機関を代表して松本建設事務所整備課の石坂課長は「台風19号による災害査定が終わり、これから工事が発注になってくる段階。寒い日がまだまだ続くが、一層の安全対策に配慮してほしい」とパトロールの成果に期待した。

その後、労働基準監督署や指導員、発注者、建設業協会・建災防のそれぞれ参加者が3班に分かれパトロールに出発。班長は1班の松本市南部と山形村方面が丸善土木の伊藤社長、2班の松本市安曇方面が高宮組の高宮社長、3班の生坂村方面は平林建設の平林社長で、それぞれ2~3カ所をパトロール。そのうち1班は最初に松本市神田の(主)松本塩尻線における防災・安全交付金道路緊急対策工事現場を訪問。施工は上村組で、当日はベンチフリュームの布設を中心とした土工事が行われ、現場代理人を務める田島さんが、現場の状況や安全への取組みを説明した。パトロール員からは、現場の交通量が多いことから、夜間の対策をしっかりと行ってほしいことなど、より安全に留意して施工してほしいとの意見があがった。伊藤班長からは現在の労災発生状況が説明され、墜落・転落災害対策など引き続き安全作業を呼びかけた。

松筑分会安パト

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら