県農政部は、今年度２月補正予算に計上した土地改良事業費の地区別配分を示した。４５地区で総額２６億７３００万円。県営事業は２２地区で２６億４００万円。農地整備の椎谷（市貝町）に１億２５００万円、中田原（大田原市）に６０００万円を充て圃整工に着手するほか、水利施設整備の船生（塩谷町）に１億５０００万円を措置して着工する。市町営事業は２３地区で６９００万円。那須烏山市、宇都宮市など２２地区のため池機能診断と施設長寿命化計画策定に６６００万円を配分。また、宇都宮市が山口溜に監視カメラを設置する。

　補正予算はＴＰＰ関連と国土強靭化対応事業に配分。農地整備は１４地区１６億７４００万円、水利施設整備は４地区４億９８００万円、中山間地域総合整備は１地区５０００万円、農村地域防災減災は４地区３億８５００万円。県営事業は２０年度当初予算と合わせて施工内容や工区割りを決定し、工事が発注される見通し。

　農地整備の地区別事業費は下稲葉（壬生町）が４億円、荒井町島（大田原市）が２億円、小泉・本沼（益子町）が１億３５００万円、刈沼川（宇都宮市）、笹原田（鹿沼市）、引田（同）が１億２０００万円、下深田（大田原市）が１億円、薬師寺・柴（下野市）が９９００万円、山口（日光市）が３５００万円、上石那田（宇都宮市）が３０００万円。

　１２地区では圃整工を推進し、塚崎・東野田（小山市）は９０００万円で門型の農道橋梁工事、下田原北部（宇都宮市）は４０００万円で水路工事を施工。塚崎・東野田と下田原北部は２０年度に事業が完了する予定。

　水利施設整備は水路工事に着手する船生のほか、真弓（栃木市）のポンプゲート工事に２億４８００万円、水路工事の三栗谷Ⅱ（足利市）に７０００万円、岡本頭首工のゲート塗装を進める鬼怒中央２（宇都宮市ほか）に３０００万円。

　農村地域防災減災は取水堰改修の小倉堰（栃木市）に１億４０００万円、穴川用水大前堰（真岡市）に６０００万円、堰改築の押切用水堰（小山市）に１億８２００万円、宇都宮市が事業主体となる山口溜（飯田町）の監視カメラ設置は３００万円。上下のため池に１カ所ずつ設置する予定。

　中山間地域総合整備は馬頭中部（那珂川町）で和見地区の圃整工を進める。

　ため池の機能診断・施設長寿命化計画策定は宇都宮市が６地区、矢板市が４地区、那須烏山市が１０地区、塩谷町、那珂川町が各１地区。防災重点ため池を中心に実施する。