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下野市、新築工事 2~3者JV、総工費39億 21年度外構整備、南河内小中学校近く公告

2020/04/13 日本工業経済新聞(栃木版)

 下野市は近く、南河内小中学校新築工事(薬師寺986)の総合評価落札方式による条件付き一般競争入札を公告する。入札参加形態は2~3者JV。建築一式、電気設備、機械設備工事を一括発注する。代表構成員の地域要件はなし、その他の構成員は県内業者とする見通し。工事請負契約締結の市議会承認後に着工する。建設工事は2020~21年度の2カ年継続。21年度には駐車場、外構、グラウンド整備を別途発注する。22年4月の開校を目指し、総事業費約39億8500万円が投じられる。

 施工監理委託の継続費は6545万円(20年度2755万8000円、21年度3789万2000円)。対象は校舎、体育館、給食室、付属棟の建築工事。基本・実施設計は18~19年度の2カ年間でAIS総合設計(宇都宮市)が手掛けた。

 工事費の継続費は39億1903万2000円(20年度15億6761万2000円、21年度23億5142万)。校舎、体育館、給食室、付属棟の建設に加え、駐車場、外構、グラウンド整備が含まれる。南河内中敷地を4万1119平方mに拡張した。

 南河内中、薬師寺小、吉田東小、吉田西小の4校を再編し、南河内中を拠点校に施設一体型の義務教育学校を創設する。新校名には南河内を冠する応募が多数寄せられたため、南河内中学校区小中一貫教育推進協議会(石嶋和夫会長)が選定・提言した。

 校舎・給食室はRC造3階建て延べ6621平方m、体育館は618平方m。9年間を通じた教育に向け、1~5年生建物を新設。6~9年生は既存の中学校舎(RC造3階建て延べ5141平方m)、体育館(S造2階建て延べ2172平方m)を使用する。

 新校舎と既存校舎の接続による一体的で快適な学習環境の充実を狙い、新設建物は西側L型に配置。1~5年生と6~9年生の普通教室が明確に分離され、落ち着いた学習環境が実現。南向きの日当たり良好な校舎で、校舎の間に共有ゾーンが集約できる。

 校庭は児童生徒の体格差を考慮し、北西の低学年用遊び場と北東の中学生用グラウンドを分離。間には防球ネットを張り、グラウンドには200mトラック、100m直線コース、サッカーコート1面(105m×68m)、野球場1面が取れるようにする。

 プール付属棟はRC造平屋建て201平方mに改築。現25mプールの北側に低学年用プール(7m×11m)を新設する。駐車場は西側拡張用地の一部と既存校舎南側に配置。西側駐車場に屋根付き送迎者待機乗降スペースを設け、歩車道は分離する。

 既存校舎と新校舎を結ぶ共用連携エリアには多目的室、給食室、メディアセンターを配置。1階の多目的室は地域開放を想定し、来客用玄関に隣接。給食室は普通教室への動線が均等となるよう中央部に配置。メディアセンターは2~3階の吹き抜け空間とする。

 豊かな田園風景と調和し、南河内地区のシンボルとなる外観とする。内装材は地場産木材を多用し調湿性、温もり、風合いを生かした印象的な空間を演出。特別教室や体育館は耐久性、耐汚染性、吸音性、遮音性、防火性、安全性に優れた素材を厳選する。

 ユニバーサルデザインを徹底。エレベーター、段差解消、多目的トイレの各階配置、必要な部分への手摺り、身障者対応駐車場、誰もが分かりやすいサイン計画に努める。学校全体を環境教材と位置付け、コストバランスを踏まえたエコスクールとする。

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