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栃木県自然環境課

県自然環境課、首都圏歩道8路線も整備、自然公園21施設に4.8億

2020/04/13 日本工業経済新聞(栃木版)

 県自然環境課は、自然公園等施設整備の2020年度事業概要を示した。事業費は約4億8290万円。国庫交付金事業は3億8707万円で日光国立公園内の13施設、県単事業は9589万円で県立自然公園を含む8施設を整備。また、首都圏自然歩道は5800万円で8施設の整備を進める。工事は年内の完了を予定している。

 自然公園等施設整備の対象個所は、老朽化への対応や安全性確保の観点から選定。交付金事業は歩道や園地の改修が主な内容。日光市の中禅寺湖周回線歩道、鬼怒川鶏頂山線歩道、那須町の那須高原歩道、那須塩原市の塩原渓谷線歩道、矢板市の八方ヶ原明神ヶ岳線歩道などを整備する。

 県単は那須高原歩道や矢板市の八方ヶ原線道路などを補修。日光市では中宮祠園地の老朽化が著しい桟橋を撤去するほか、小田代植生復元施設でシカ柵の開閉扉を改修。また、益子県立自然公園では新たに高さ約20mの展望塔を改修する。

 自然公園等施設整備は県が事業主体で実施。20年度が最終年度の日光国立公園満喫プロジェクトや20年度から始まる長寿命化計画の対象個所の整備も推し進める。県単の設計は委託する益子県立自然公園の展望塔以外は事務所の直営、交付金は継続個所が多いため設計委託は少ない見込み。

 首都圏自然歩道は県が風薫る山里のみち(真岡市、益子町)、鯉と山あいのみち(茂木町)、風土記のみち(栃木市、下野市、小山市)、ゆうがおのみち(下野市)など7施設を整備。

 いずれも歩道に設置された標識の更新が中心で、駅での案内標識整備なども実施。設計は直営。栃木市の桜咲くパノラマのみちは市が事業主体となって手摺りや階段を補修する。

 首都圏自然歩道は整備計画に基づいて改修などを実施。茂木町と福島県白河市を結ぶ区間については今後、老朽度を考慮した上で整備を検討していく。

 このほか19年度補正予算で国道120号側から舗装の打ち替えを進めている日光市の逆川川俣線車道の改修を促進。事業費は2000万円。幅員は5・6m。光徳牧場付近で延長約280mの工事を実施し、6月までに発注する予定。

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