県建築課は、今年度に各部局から受託する主要事業をまとめた。業務委託と工事合わせて１８０件で、予算額（発注ベース、継続費含む）は１４１億８９４４万円。主な工事は那須庁舎（大田原市）の新築、とちぎ福祉プラザ本館空調設備改修（宇都宮市）、日光霧降アイスアリーナ改修（日光市）、県北児童相談所新築（那須塩原市）など。委託は足利高・足利女子高（足利市）、宇都宮中央女子高（宇都宮市）の新校整備事業の設計、警察本部庁舎（同）の空調設備改修等の基本調査・設計などを進める。

　内訳は委託が６８件で９億８６５９万円、工事が１１２件で１３２億２８５万円。前年度に比べ、長寿命化の設計や工事費、新校整備の設計費などによって委託は件数が１・２倍、金額が２・５倍に増加。工事は金額がほぼ変わらず、件数が１・４倍となった。

　経営管理部の受託は委託１７件、２億８２３８万円、工事１８件、６０億９３７４万円。那須庁舎は那須農業振興事務所などの敷地に建設。実施設計はＡＩＳ総合設計（宇都宮市）が担当し、９月に完了する予定。建設工事の継続費は２０２０～２２年度で４０億４２６５万円。秋の公告、来年２月議会案件としての発注が見込まれる。

　県庁舎等長寿命化推進事業は１４施設。とちぎ福祉プラザは空調設備改修の実施設計を進め、年度末に工事を発注する方針。また、河内庁舎（宇都宮市）の屋上防水・外壁改修、那須学園体育館（矢板市）の屋根防水改修のほか、公館、農業大学校の受変電設備改修の設計と工事、動物愛護指導センター（以上宇都宮市）の空調改修の設計と工事など。

　警察本部庁舎は空調設備改修に向けた基本調査と実施設計を予定。また、なかがわ水遊園（大田原市）は空調設備改修の実施設計、とちぎ海浜自然の家（茨城県鉾田市）は空調改修基本調査を進める。

　環境森林部の省エネ加速化事業は河内庁舎、とちぎ健康の森、総合教育センター、衛生福祉大学校（以上宇都宮市）、今市警察署（日光市）、温水プール館（小山市）の照明ＬＥＤ化工事。総合教育センター以外は２カ年継続。衛生福祉大学校、河内庁舎、今市署では設計も委託する予定。

　保健福祉部の県北児童相談所は木造２階建て延べ約８５０平方ｍ。本館などは２カ年で新築。設計は渡辺有規建築企画事務所（宇都宮市）。

　産業労働観光部からは宇都宮市の県央産業技術専門校キュービクル設備改修の設計と工事、宇都宮産業展示館（マロニエプラザ）の受水槽改修設計を受託する。

　農政部の案件は那須塩原市緑の県北家畜保健衛生所解体工事、那珂川町和見の馬頭中部地区活性化施設（木造平屋建て延べ１７９平方ｍ）の新築工事など。

　県土整備部は委託１０件、工事２４件。耐震化推進事業となる温水プール館、宇都宮市のとちぎ健康づくりセンター、総合教育センターで特定天井の改修工事を実施。

　県営住宅の長寿命化型改善は平松本町住宅６号棟（宇都宮市）、羽川住宅４号棟ほか（小山市）の防水・外壁改修工事、羽川住宅４～７号棟給排水設備工事などを実施。埼玉住宅（那須塩原市）などは解体する。

　教委からは委託３１件、６億２５４６万円、工事５１件、４３億２２７１万円を受託。県立学校の長寿命化改修は黒磯高校管理棟外部改修、小山城南高校第２体育館内外部改修などの工事を発注。特別教室の空調設備整備や普通教室の空調設備更新も進める。

　日光霧降アイスアリーナはリンク凍上対策工事を９月までに先行して入札。製氷設備や空調機の更新、観客席の暖房設備工事なども発注していく。

　足利高・足利女子高新校の委託費は約３億円。新校舎の基本・実施設計は総合評価型指名競争入札を検討。女子高校舎、足利市民会館の解体設計なども委託。

　宇都宮中央女子高は第２体育館整備やトイレ改修の設計委託費が約８３００万円。共学化に向けたトイレ改修は３カ年継続費２億３６３１万円、第２体育館は４億８９６３万円、弓道場整備は２カ年継続費４１０６万円が設定されている。

　警察本部からは工事２件を受託。宇都宮東警察署の車庫棟、車庫・倉庫棟新築を第２四半期に一般競争で発注する。