記事

事業者
栃木県

県生活衛生課水道耐震化交付金、田沼浄水場処理棟建築、11市町に5.3億

2020/06/04 日本工業経済新聞(栃木版)

 県生活衛生課は、2020年度に市町が実施する水道事業の生活基盤施設耐震化等国庫交付金と水源開発等整備費補助金の内示額をまとめた。7市4町の18事業に対し、総額約5億3000万円が配分される。新規採択地区は①佐野市田沼浄水場の紫外線処理棟建築②那須町水道管路緊急改善事業の湯本地区基幹送水管路測量設計-の2件。水源開発等整備補助金は那須塩原市の代替水源施設の1件だった。交付額決定は秋口の見込み。

 【新規採択地区】

 佐野市は、クリプトスポリジウムに汚染される恐れのある田沼浄水場に紫外線照射設備を整備する。事業期間は20~21年度の2年間。初年度は紫外線照射設備を格納する処理棟を建設する。内示額は1250万円(補助率4分の1)。21年度は設備を設置する。

 那須町の水道管路緊急改善事業は、耐震性の低い経年劣化した基幹管路を耐震管に更新する。事業期間は20~29年度の10年間。初年度は路線測量や管路詳細設計。内示額は1333万3000円(補助率3分の1)。

 湯本地区の横沢浄水場から低区配水池~高区配水池にポンプアップする総延長4000m区間について、送水管をGXダグタイル鋳鉄管に布設替えする。布設後40年を経過した管路から布設替えを開始し、石綿セメント管の解消を急いでいる。

 【那須塩原市】

 3事業が採択された。基幹水道構造物の耐震化の事業期間は19~29年度の11年間。内示額は1241万5000円(補助率4分の1)。鳥の目第3配水池4000立方m1池を2000立方m2池に更新する。

 重要給水施設配水管の事業期間は12~21年度の10年間。内示額は600万円(補助率3分の1)。避難所、学校、消防署といった重要給水施設の配水管を順次耐震化する。20年度は配水管布設を延長410m、舗装復旧4930平方mを施工する。

 代替水源施設の事業期間は12~21年度。内示額は6000万円(補助率3分の1)。塩の湯地区に配水池を新設する。20年度は160立方mの配水池1カ所を築造するほか、ポンプ室1棟を整備する。自己水源を増やし、有事の際の水源確保に努める。

 【鹿沼市】

 3事業が採択された。水道管路緊急改善の事業期間は18~21年度。内示額は1581万円(補助率3分の1)。第3浄水場への導水管のうち延長390m区間をGXダクタイル鋳鉄管に更新する。

 第3浄水場高度浄水施設整備の事業期間は18~21年度。内示額は3272万5000円(補助率4分の1)。クリプトスポリジウムに汚染される恐れがある浄水場へ紫外線処理施設を設置する。

 重要給水施設配水管の事業期間は18~25年度。内示額は4065万1000円(補助率4分の1)。地域防災計画避難地に定めた鹿沼西中学校や鹿沼高校周辺部の配水管を延長1040m耐震化する。全体計画延長は4070m。

 【大田原市】

 3事業が採択された。重要配水施設配水管の事業期間は12~23年度。内示額は3389万7000円(補助率3分の1)。湯津上地区の湯津上中学校周辺の配水管延長2187mを耐震化する。

 基幹水道構造物の耐震化の事業期間は19~26年度。内示額は141万1000円(補助率4分の1)。19年度の黒羽配水場耐震化に代わり、20年度は大田原浄水場を耐震補強する。

 水道管路緊急改善の事業期間は19~23年度。内示額は687万4000円(補助率3分の1)。耐震性が低く老朽化した送水管を耐震管へ更新する。20年度は送水管延長400mを施工する。

 【宇都宮市】

 2事業が採択された。水道管路緊急改善の事業期間は17~24年度。内示額は1億5025万4000円(補助率3分の1)。松田新田浄水場の導水管を耐震化する。20年度は導水管布設延長240m、舗装本復旧830平方m、管路実施設計延長330m。

 松田新田浄水場基幹水道構造物の耐震化の事業期間は15~24年度。内示額は1651万4000円(補助率3分の1)。20年度は沈殿池耐震補強工事。沈殿池は4系統あり、順次補強する。急速ろ過池や配水池の耐震化も計画している。

 【さくら市】

 給水区域無水源の事業期間は19~21年度の3年間。内示額は2729万円(補助率10分の4)。氏家南東部地区における水道未普及地域の解消を目指し、既存の水道施設から配水施設を整備する。配水管HPPE外管径30~150㎜を延長2480m布設する。

  【下野市】

 重要給水施設配水管の事業期間は12~20年度。内示額は2065万2000円(補助率3分の1)。総延長1万7000mの配水管耐震化計画を立て、20年度で最終年度を迎える。最終盤は延長958mを布設する。

 【壬生町】

 重要給水施設配水管の事業期間は10~24年度。内示額は2423万3000円(補助率3分の1)。計画総延長は8000m。獨協医科大学病院周辺の配水管延長280mを耐震化し、ライフラインを強化する。

 【塩谷町】

 重要給水施設配水管の事業期間は19~29年度。内示額は1707万6000円(補助率4分の1)。玉生地区の玉生コミュニティセンター付近の配水管をGXダクタイル鋳鉄管へ更新し、町中心部の安全安心を確保する。

 【那珂川町】

 水道管路緊急改善の事業期間は19~23年度の5年間。内示額は1108万7000円(補助率3分の1)。川崎浄水場から配水池までの総延長1350mのうち、布設後40年を経過した基幹管路を耐震化する。20年度は送水管延長300mを布設替えする。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら