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栃木県宇都宮市

宇都宮市、7月から3工区以上発注、6月補正に工事費13億追加、越戸川バイパス、計画目標9年前倒し

2020/06/17 日本工業経済新聞(栃木版)

 宇都宮市は、越戸川バイパス整備(峰町ほか)の事業完了目標を24年度に前倒しする。当初の事業期間は33年度まで。国の都市構造再編集中支援事業補助金を活用し6月補正予算案に13億3500万円を追加計上した。宇都宮大学東南部エリアを中心とした産業通り地下で延長350mのボックスカルバート工事を実施し事業を推進する。7月以降には3工区以上の工事発注を控えている。

 越戸川バイパスの全体事業費は59億4800万円。都市構造再編集中支援事業の交付期間は今年度から24年度まで。交付期間内事業費は24億円。

 今年度は昨年度からの繰り越しで河川バイパス工事の分割1号を発注。これまで分割5号までが公告済みで4号は選定中、5号は7月1日に開札する。1~3号は落札者が決定済み。7月以降は工事や区画整理事業の進捗をみながら工区の増加を検討する見通し。

 全体整備延長は約1680m。峰4丁目から産業通りを南下し、東側の久部街道を経て石井町の本川に接続させる。2009年度から事業に着手し、工事は宇大東南通りの進捗に合わせて11年度から実施。

 宇大東南部第1土地区画整理地内の大部分と久部街道東側の一部で工事が完了。これまでの施工済み区間は633・5m。事業進捗率は37・7%。設計業務は協和測量設計(宇都宮市)が担当している。

 また、産業通りの陽東工区で用地取得を進めている道路整備事業と調整を図り河川バイパス工事に着手する。

 ボックスは内空で幅6m、高さ3m。外径は幅7・6m、高さ4・8m。区間の多くを開削工法、国道123号との横断部など一部の区間を推進工法で埋設。周囲の住宅などへの影響調査も実施する。

 越戸川周辺では陽東小学校南で溢水、産業通りと鬼怒大通りの交差点付近では冠水が発生している。区画整理事業や道路整備計画と併せて、地下へのバイパス河川築造を進め都市型浸水被害の早期解消を図る。

 市が進めている総合的な治水・雨水対策の河川整備(3月末時点)は、都市基盤河川で計画延長3万1689mのうち2万2326mを整備。整備率70・5%。

 準用河川は計画延長6万7089m、整備延長3万9309mで整備率58・6%。普通河川は計画延長15万7161m、整備延長5万2582mで整備率33・5%。河川の重要度や浸水被害の状況を踏まえ整備を推進していく。

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