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県流域下水道事業、汚泥設備更新で工事や設計、管路、水処理施設で耐震対策、今年度17.7億投入

2020/06/18 日本工業経済新聞(栃木版)

 県都市整備課下水道室は、今年度の流域下水道事業概要を示した。老朽化対策では鬼怒川中央処理区で水処理施設増設の設計に着手。鬼怒川中央と北那須処理区、下水道資源化工場で汚泥設備更新の機械・電気工事、鬼怒川上流処理区で汚泥脱水設備の更新設計を実施する。耐震対策は管路施設の設計を全6処理区、工事を4処理区で推進し、間々田中継ポンプ場(小山市)で工事、南第1ポンプ場(下野市)で設計を実施。大岩藤浄化センター(栃木市)は水処理施設耐震設計に加え、浸水対策基本設計を進める。今年度事業費は17億7850万円。

 中央処理区の水処理施設増設は、県央浄化センター(上三川町)で6系列目を築造。1日当たりの処理能力を1万2900立方m増強する。

 今年度に実施設計、22年度から3カ年で土木躯体工事、24年度から2カ年で機械・電気設備工事を進め25年度に完了する計画。設計や工事施行は日本下水道事業団(JS)に委託。上期中にJSと協定を締結し、設計を始める方針。

 県央浄化センターでは汚泥濃縮設備更新の機械・電気工事を今年度から21年度に実施。南第1ポンプ場では土木施設の耐震設計を委託する。

 北那須処理区は北那須浄化センター(大田原市)の汚泥輸送・前処理設備更新の機械、電気工事を今年度から21年度にかけて実施。

 下水道資源化工場(宇都宮市)は汚泥処理設備の更新に着手。今年度から3カ年で移送ポンプ2台、移送コンベヤ2台を入れ替える機械、電気設備工事を実施する。ストックマネジメント計画に基づく整備で、23年度以降に中央監視制御設備などの改築を予定している。

 上流処理区は鬼怒川浄化センター(日光市)の汚泥脱水設備更新の設計を委託。

 大岩藤浄化センターの水処理施設耐震設計は土木施設と建築物が対象。浸水対策基本設計では防水化や耐水化など最適な工法を検討する。

 間々田中継ポンプ場では、土木と建築施設の耐震補強を実施。思川浄化センター(野木町)では昨年度からの水処理施設増設工事を推し進める。思川処理区内では管路施設更生設計を委託。延長は300~400mを見込んでいる。

 管路施設の耐震化は6処理区でそれぞれ約50カ所の設計を実施。工事は鬼怒川上流、巴波川、北那須で15カ所ずつ、大岩藤で30カ所を予定。マンホールとの継手部分の可とう化を推し進める。

 マンホール鉄蓋は巴波川以外の5処理区で15~30カ所、合計110カ所の更新を計画。北那須で30カ所、鬼怒川上流、大岩藤処理区で25カ所ずつ、鬼怒川中央、思川処理区で15カ所ずつ計画。

 管路施設の老朽度診断は鬼怒川中央以外の5処理区でTVカメラによる調査を実施。鬼怒川上流で延長7㎞、巴波川、北那須で各5㎞、大岩藤、思川で各3㎞予定している。

 鬼怒川上流、巴波川、北那須、大岩藤の4処理区では昨年度から進めている監視制御設備更新を完了させる。

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