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建設業労働災害防止協会長野県支部松筑分会

松筑分会が現場安全パトロール

2020/10/02 長野建設新聞

建設業労働災害防止協会長野県支部松筑分会(深澤信治分会長)は9月29日、本年度第1回目となる工事現場安全パトロールを実施した。工事発注件数が増える中、労働災害が増えることのないようにと前年に続いて前倒しで実施した。パトロール班には、会員のほか発注者や労働基準監督署の職員が加わり、労働災害につながるような細部まで指摘して注意を呼びかけた。

パトロールの出発に先立ち松筑建設会館で行われた打ち合わせで深澤分会長は「工事発注により、これから取り掛かる仕事も多いと思うが、昨年の台風19号による災害復旧や国土強靭化3か年緊急対策で発注量が多くなっている中、現場が多いということは事故が発生する可能性も高くなる。中信地域の労災は昨年よりも若干、減っているとは思うが、きょうのパトロールでは今後、台風が来る想定で指摘していただいたり、また、積雪など冬に向けた指導もしてほしい」と呼びかけた。

続いて松本労働基準監督署の宮田監督官は、8月末の管内の労働災害の発生状況について「建設業での事故の件数は去年が29件で今年は22件と少し減っている状況。これから現場も多くなるとのことだが、安全についてはやるべきことを普段通り行っていくことが大事だと思う。きょうは墜落災害、転落災害、重機への接触災害につながるところはないか、いつも見ているところではあるが、その点を重点に見ていく」と述べた。

その後、労働基準監督署や指導員、発注者、建設業協会・建災防のそれぞれ参加者が3班にわかれて打ち合わせを行った。パトロールは1班が高宮組の高宮班長のもと塩尻・朝日方面、2班は丸善土木の伊藤班長のもと奈川・安曇方面、3班は平林建設の平林班長のもと四賀方面をそれぞれ2~3カ所実施した。そのうち1班は、宮田監督官も加わり、最初に塩尻市柿沢で行われている小坂田池地区ため池工事現場を訪問。受注は岡谷組中信支店。現場で各パトロール員が細部までチェック。現場代理人と監理技術者を務める岡谷組土木工事部の池田秀課長は「指摘された事項をしっかりと改善していきます」と話した。

塩尻市内の現場をパトロール

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