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栃木県南那須地区広域行政事務組合

南那須広域、処理や事業方式を検討、用地選定後、測量や地質調査、一般廃棄物処理施設、基本計画に着手

2020/10/15 日本工業経済新聞(栃木版)

 南那須地区広域行政事務組合(組合長・川俣純子那須烏山市長)は、一般廃棄物処理施設整備基本計画の策定に着手する。来年度までの2カ年で処理量や処理方式、事業方式などの検討を進め、基本計画をまとめる。一般廃棄物処理施設整備基本構想では、敷地造成工事を2023~24年度に行い、ごみ処理施設・リサイクルセンターの建設工事を24~26年度、し尿処理施設の建設工事を27~29年度に計画。建設候補地は選定中。21年度は用地測量や地質調査、環境影響評価に着手する方針。

 基本計画検討委員会は学識経験者、那須烏山市、那珂川町の副市町長、関係課長の11人で構成。第1回が9日に開かれた。5~6回の開催を予定している。

 一般廃棄物処理施設の処理方式はストーカ、流動床などを検討。事業方式は18年3月に策定した整備基本構想で直営、長期包括委託(DB+O)、DBO、PFI(BTO)の4方式の比較が提示されており今後、絞り込んでいく。基本計画及びPFI方式導入可能性調査業務はエイト日本技術開発(岡山市)に委託した。

 現在、組合のごみ処理施設、リサイクルセンター、し尿処理施設は1級河川那珂川右岸の保健衛生センター(那須烏山市大桶)の敷地内に併設。ごみ処理施設とリサイクルセンターはいずれも1990年3月に竣工し、2011年に基幹改良を実施。し尿処理施設は85年に竣工し、15年に基幹改良が完了した。

 各施設は耐用年数を超え、改修による延命にも限界が生じている。国の堤防整備に伴い、現在地を継続して利用することができないため、新たな用地に施設を建設する計画。候補地は選定中ながら、組合では現在と同様に3施設を集約した併設型の施設として整備する考え。併設型の敷地面積は約1万8000平方mが必要と試算している。

 基本構想では3施設とも今年度までに建設用地を選定し、21~22年度に生活環境影響調査の実施を計画。稼働開始はごみ処理施設とリサイクルセンターが27年度、し尿処理施設が30年度を目指している。

 施設規模は、ごみ処理施設は36㌧/日(18㌧/16h×2炉)、概算事業費41億400万円。余熱利用システムを検討する。リサイクルセンターは5㌧/日(5時間)、処理方式は破砕選別、概算事業費7億円。

 し尿処理施設は40KL/日(し尿・4KL/日、浄化槽汚泥36KL/日)。概算事業費18億1764万円。資源化設備は助燃剤化、処理方式は脱窒素処理方式としている。

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