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群馬県下水環境課

県下水環境課が下水施設の耐水化計画の策定を予定

2020/12/08 群馬建設新聞

県下水環境課は2021年度、下水道施設の耐水化計画策定を予定している。30~80年に1度程度という中高頻度の豪雨により施設浸水があっても一定の下水道機能を確保するため、施設ごとに建物全体の耐水化や重要な設備の移設などを適切に組み合わせた計画をまとめ、22年度以降の工事着手を見込んでいる。

対象となるのは、流域下水道にある下水処理施設とポンプ場。20年度は河川管理者が公表する浸水想定区域図などを基に、施設ごとの浸水深などの基礎調査をオウギ工設(前橋市)と三陽技術コンサルタンツ(前橋市)に委託、年度末までにまとめる。

耐水化計画は施設ごとの浸水深などを基に、対策を行う箇所や方法、優先順位などをまとめるもの。

主な対策としては建物周囲への防水壁設置や、建物全体の耐水化、重点区画を設けての防水、開口部などへの耐水扉、防水扉の設置、電気設備など水没しない位置への移設などが想定される。

新しい県土整備プランにも計画策定とその後の対策を盛り込む。現段階では、計画策定後となる22年度以降に対策着手を予定。26年度までの短期対策として受変電設備やポンプ設備などの耐水化を実施して揚水機能を確保。その後は10年程度の中期対策で沈殿設備などに移る見通し。関連する業務継続計画(BCP)も継続的な見直し、訓練など実施する。

国土交通省は全国の各下水道事業管理者に、21年度までの耐水化計画策定を依頼。今後、下水道事業を行っている市町村でも同様の計画が策定されることが見込まれる。

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