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課題や取り組み共有、新建協女性部会交流会に50人集う

2020/12/11 新潟建設新聞

 新潟県建設業協会女性部会(斎藤奈々子部会長)は4日、地域拡大会議を開催し、県内全域から約50人が参加した。

 講演会は、講師に糸魚川地域振興局地域整備部の瀬戸民枝部長(にいがた土木女子会議代表)を招いた。テーマは「みんなにありがとうと言われる公共事業をめざして」。

瀬戸部長は「資生堂ショック」を例に、フェアな働き方に言及。資生堂は育児中か否かに関わらず、遅番や土日勤務などを平等にした。当初は不満が続出したが、家族の協力を得るなどしてうまく回り始めると、売り上げも増加した。美容部員のやる気を引き出すことにも成功したという。

 「女性には学ぶ機会を与えないなど、配慮が過ぎると排除になる。男女ともに持てる力を発揮できる環境づくりが重要だ」(瀬戸部長)。

また、岸良裕司氏が提唱した「三方良しの公共事業」に触れ、目的の共有こそが成功の鍵で、社会に最大の利益をもたらすとして、これまでの取り組みを紹介した。  

 川の護岸工事を発注した際、もう一つ別の目的があった。天端を舗装し、桜並木を眺めて歩くウォーキングコースとするものだ。しかし、受注者にそれを伝えていなかったことが判明。「ただの護岸工事から目的が変わった。桜の時期に間に合わせたいと工程を見直し、出入り口の位置一つとっても地元にヒアリングし、喜ばれる仕事を目指して一致団結した」(同)。

 続く交流会では3グループに分かれて、女性活躍推進に向けた課題や取り組みを話し合った。

 掃除は女性の仕事、女性技術者が妊娠したが相談相手がおらず困っている、できることでも男性社員がやってくれるが、できると伝えにくい――。様々な悩みや課題が打ち明けられた。「先輩からこうなってほしいと明確に言われて、期待に応えようと努力した」といった前向きな声もあった。女性の採用に向け、面接時に女性社員が2人だけで質問に答える時間を作っているなど、工夫を話し合った。

【写真=盛り上がりを見せた交流会】

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