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栃木県那須塩原市

那須塩原市、国体馬術会場1月にも公告、障害・馬場競技場 土木工事を発注

2020/12/12 日本工業経済新聞(栃木版)

 那須塩原市は、国体馬術競技会場整備工事に着手する。地方競馬教養センター(接骨木)に障害馬術競技場と馬場馬術競技場、練習場、厩舎を整備。2020~21年度に造成・整地や馬場舗装などの土木工事を進め、22年度までに本部棟、厩舎上屋などの仮設施設を設置する計画。障害馬術競技場、代替馬場、厩舎の土木工事を先行し、一括や分割など適切な発注方法を検討。来年1月にも条件付き一般競争入札を公告し、順次工事を発注していく。

 競技場を設置するのは主にセンターの1200m走路の内側。障害馬術や馬場馬術の競技場、馬場馬術練習場、共通練習馬場、総合休憩所・広場などを整備する。

 障害馬術競技場は北側の400m走路内に新設。競技場は正方形に近く面積は約6000平方m。周囲に水濠障害などを設けるダービー競技場、待機・練習馬場、本部棟、審判棟、観覧席などのスペースを設ける計画。

 障害馬術競技場予定地の現況は主に草地。舗装部分は砕石路盤層、砂などを混合する中間のグリップ層、表層の砂舗装で構成する。グリップ層の工法などを検討している。

 馬場馬術競技場などは走路内中央の既存施設を改良する。馬場馬術競技場は長方形(約50m×約90m)で待機馬場(約20m×60m)が隣接。付近の馬場を共通練習馬場(約70m×約70m)、馬場馬術練習場(約20m×約60m)に改良する予定。

 馬術競技の舗装表層の砂の厚さは約5㌢。現在の馬場は競走馬用で表層の厚さは約10㌢。表層部を変更し、グリップ層や基盤層の工法や工事範囲については現地の状況を確認して決定する。改良部分の工事は21年度に予定している。

 代替馬場は工事期間中のセンター運営に対応するもので南側に仮設馬場を設置。規模は約70m×約40mを想定。障害馬術競技場や厩舎用地造成とともに早期に発注する。

 厩舎は敷地の西側に2棟設置。厩舎部分はアスファルト舗装(約8000平方m)。一部切土工事なども実施。周囲に診療・装蹄所、洗い場などを設ける予定。

 厩舎と各競技場、練習場は馬道や管理車両通路で連絡。幅員は3~4mでダスト舗装や砂舗装。競技場などの周囲には可動式や固定式の馬場柵、馬道には仕切柵・バリケード(木柵・フェンス)を設置する。

 厩舎近くに馬事衛生本部、馬運車積降場を配置し、北側に馬運車待機場やシャトルバス乗降場などを設置。工事は21年度を予定している。

 20年度当初予算には第1期分の工事費として21~22年度継続費1億5400万円を計上。実施設計はティエムワン(横浜市)が担当。今後、必要な費用が追加計上される見通し。

 馬術競技は22年6月にプレ大会、10月に本大会の開催を予定。本部棟や観覧席、厩舎上屋、テントなど土木・舗装工事以外の設営業務については大会実行委員会からの発注が検討されている。

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