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犀川砂防建設業協組

犀川砂防建設組合が現場パトロール

2020/12/09 長野建設新聞

犀川砂防建設業協同組合(平林慶則理事長)は3日、恒例の冬季現場安全パトロールを県犀川砂防事務所と実施し、参加した組合員企業の代表者や県犀川砂防事務所の職員が3班に分かれ7カ所の現場を巡回。それぞれ気づいた点を指摘するとともに年末年始の対応や冬季に向けて対策を呼びかけた。

パトロールに先立ち、県犀川砂防事務所前に集結した参加者を前に同事務所の向山秀樹所長は「現在『無事故・無災害で明るい正月をむかえよう』をスローガンとした建設業歳末ゼロ災運動が展開されている中でのパトロールとなるが、今年はコロナもあり、3密とならないよう努めて行ってほしい。県内の休業4日以上の建設業における労働災害は183件発生しており、そのうち転落・墜落が4割を占めている。砂防施設は高所が多く、リスクも高くなる。本格的な冬に備え、凍結の危険が高まり、1年の中でもっとも災害リスクの高まる季節でもある。安全管理に十分努めてほしい」と呼びかけた。

パトロールは1班が松本市と安曇野市の2カ所、2班が筑北村の3カ所、3班が筑北村と麻績村の2カ所を巡回。それぞれの現場で墜落・転落事故、重機作業事故、法面崩落事故、作業上の不注意による事故、交通事故・特に交通誘導員に係る事故が発生する恐れがない、また第三者への事故防止対策が取れているかを点検した。そのうち、向山所長や平林理事長が参加した1班は、最初に松本市の知見寺沢で行われている砂防堰堤工の現場を訪問。草田組の施工で砂防堰堤工の工事が行われており、進捗率は9割。現場担当者から工事概要や当日の作業内容などの説明を受けたパトロール員は、現場内を巡回した。現場でパトロール員からは「足場や通路の安全対策を再度しっかりと行ってほしい」「進捗率が90%なので、残る期間も事故のないように」などの意見が出された。

各班は終了後、犀川砂防事務所にもどり結果報告会を行った。各班からの報告では「ウェブカメラが設置され、現場をリモートで確認できる点がよかった」「現場の整理整頓がしっかりできていた」など評価する意見が出された。総括で平林理事長は「全体的には良かったと思うが、凍結や年末年始に向けての対策を再度徹底してほしい。また、敷鉄板の盗難にも注意してほしい」と呼びかけた。

犀川パト

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