福田富一知事は９日、２０２１年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比２１・３％増の１兆１５４億円。投資的経費は１４・１％減の１４１９億６６３８万円。県単や直轄負担金を含む公共事業費は７７４億２２００万円。警察本部庁舎改修、宇都宮産業展示館屋根・防水等改修、なかがわ水遊園本館空気調和設備改修、足利高校整備の解体などに工事費を計上。林業大学校（仮称）の基本・実施設計費、子ども総合科学館改修計画策定費、Ｐａｒｋ－ＰＦＩ基本構想策定費、水と緑の南摩の里整備事業者選定費を措置した。

　復旧復興対応分は１４７億円。県土整備部の河川改良復旧に８２億４８００万円、河川の災害復旧に１３億５１００万円、堤防強化緊急対策プロジェクトに３０億円、緊急防災・減災対策に１０億円、環境森林部の関連治山事業に９億７８００万円。

　新規の農村防災力強化事業は、農村と下流域の水害リスクの軽減を図る農村地域雨水流出抑制対策基本構想策定委託に１０７０万円、市町のスマート田んぼダム実証助成に２１００万円を計上した。

　投資的経費の内訳は公共事業費５７０億８７３４万円（前年度比６・９％減）、建設事業費６７９億４５００万円（５・９％増）、国直轄事業負担金５５億４１６８万円（２３・１％減）、災害復旧費３８億２４９１万円（８４・６％減）、県単補助金（投資）７５億６７４４万円（３・３％減）。

　県庁舎等長寿命化推進は２５億円。県庁東車庫、本庁北第２別館、日光自然博物館、湖畔第１駐車場、とちぎ健康の森、保健環境センター、衛生福祉大学校、日光土木事務所、とちぎ海浜自然の家、今市警察署、那須学園、矢板土木事務所、小山庁舎の１３施設の改修に１３億２９１３万円。長寿命化計画では重点管理部材に給排水衛生設備、消火設備等、自家発電設備の３部材を追加する。

　宇都宮産業展示館の屋根・防水等改修は継続費１１億２８９１万円、なかがわ水遊園設備改修は継続費８億４４９４万円。２カ年で工事を進める。

　警察本部庁舎の改修は総事業費約４２億円。受変電、空調、昇降機などの設備工事を進める。２１～２３年度継続費として工事に４０億３９７６万円、監理委託に３６８５万円を設定した。

　那須庁舎整備は外構設計費９９５万円、外構工事に継続費３億８０２９万円を措置。また、元県北家畜保健衛生所（那須塩原市緑）の敷地に整備する若松車庫の建築設計費１００１万円、外構設計費２９６万円を計上。総事業費は約２億４０００万円。那須庁舎とともに２３年３月に供用を予定。

　本庁舎設備等改修は東車庫自動火災報知設備改修工事に７７２４万円、本館蓄電池等交換工事に１９４５万円。本庁舎電話交換機更新工事に２１～２２年度継続費４億５６５９万円を措置した。

　林業センターに開設する林業大学校は基本・実施設計に５３３９万円、地質調査等に３６５１万円、外構設計等に２７５０万円、解体設計等に４２４万円。研修・研究棟は木造２階建て延べ１９１７・８平方ｍ、屋内実習棟は木造平屋建て延べ４２０平方ｍ。総事業費は約１６億円。供用は２４年４月を予定。

　子ども総合科学館改修計画策定は４８１１万円。展示計画策定や企業、大学への意見聴取などを行い、基本設計を委託する。

　足利高校整備は足利女子高校舎解体に継続費７億８０９３万円（２１～２２年度）、足利市民会館解体に継続費７億１６５４万円（同）、仮設校舎賃貸費の債務負担行為４２７０万円（２１～２４年度）を設定。

　宇都宮中央高校は単位制導入対応施設整備に１億６９３７万円、弓道場解体に１６７４万円。グラウンド整備は継続費４億７０５９万円（２１～２２年度）、運動部室整備は継続費７９９０万円（同）を措置した。

　公共３部の公共事業費は、県土整備部が４４３億８５６１万円、県単が１４２億３７０２万円。農政部が８５億１５６６万円、県単が２億４７４２万円。環境森林部が４１億８６０７万円、県単が３億８８９万円。

　とちぎの都市公園魅力アップ事業は５８６９万円。このうちＰａｒｋ－ＰＦＩ基本構想策定は２１０５万円。県営都市公園の立地条件調査、利用者アンケート、民間事業者ヒアリング、基本構想策定などを進める。また、みかも山公園で２２～２４年度に実施する樹種転換の計画策定を行う基本業務委託に３９８万円。

　下水道事業の広域化・共同化計画の策定に必要な調査費に３０００万円を盛り込んだ。

　水と緑の南摩の里は南摩ダム水源地域整備計画に基づくレクリエーション施設。総事業費は約１５億円。２１～２２年度継続費として事業者選定に４５００万円、地質調査・地形測量に５０００万円を設定した。

　交通安全施設整備は２０億６９６６万円。信号機の新設や更新、道路標識・標示の更新、管制システム改修、ＬＲＴ関連施設整備などを推進。警察航空機更新事業はヘリコプターテレビ電送システム改修（機上設備）に４億２５００万円。