県の２０２１年度当初予算上の発注予定が19日までに出そろう見通しとなっている。当初予算に基づく発注予定の公表日が「令和３（21）年４月第３月曜日まで」と全庁的に規定されているためだ。公共事業の前倒し発注で先行する県土整備部は、期限より早い発注予定公表を推進中。ほか部局でも同様な取り組みが期待される。

　県土整備部は、21年度予算を審議した議会閉会後の３月29日～６日までに３００件近くの発注予定工事を明らかにした。発注予定の早期公表は、企業側が計画的な受注戦略を立てられるようにするための環境づくりの一環でもある。県内の公共事業を主導する同部では、特にその意識が強い。

　都市整備部でも徐々に21年度発注予定の公開が進んでいる。一方、そのほかの部局では８日時点で主な公表がみられていない。企業局は「これから期限までに順次公表していく」と強調する。

　発注予定の早期公表以外でも、公共事業の円滑な施工体制確保に関わる取り組みは数多い。最近は国の動向も踏まえ、県土整備部が積極的な対応を示す場面が目立っているが、こうした姿勢をリーディングケースに、全庁的な取り組み加速を企業側も期待している。