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栃木県小山市

小山市水道事業、若木浄水場DBO公告7月、鶉島、羽川西を一体で

2021/05/12 日本工業経済新聞(栃木版)

 小山市は、若木浄水場等更新整備及び維持管理事業の実施方針書案をまとめた。若木浄水場の設備機器更新や耐震補強、鶉島浄水場設備修繕、羽川西浄水場処理能力増強、これらを含む深井戸11カ所、東島田取水棟の維持管理を一括委託するDBO方式(設計・施工・維持管理)を採用。6月下旬に実施方針を公表し、7月下旬に公募型プロポーザルを公告する。2022年1月に設計・施工・維持管理会社で構成する企業グループを優先交渉権者に決定する。履行期間は22年度から34年度までの13年間。債務負担行為128億8111万円を設定済み。

 対象施設は若木浄水場(若木町)、鶉島浄水場(渋井)、羽川西浄水場(黒本)、市内各地の深井戸11カ所、東島田取水棟(東島田)。若木浄水場の更新整備時に給水能力低下が避けられず、これに先立ち鶉島浄水場の設備修繕、羽川西浄水場の処理能力増強を実施する。

 既存施設を稼働しつつ、限られた敷地の中で既存施設撤去と新施設を順次建設する。新旧の浄水処理に影響を与えない工事計画や運転計画が不可欠。土木、建築、機械設備、電気設備、維持管理の調整や工程管理が複雑。事業者には効率的で安全な施工を求める。

 設計・施工は22~30年3月末、維持管理期間は22年4月~35年3月末。業務内容は測量調査、地質調査、埋蔵物調査、基本設計、詳細設計、各種申請、監理、施工、運転管理、巡回点検、保守管理、環境整備、ユーティリティ調達、緊急時対応、修繕、その他。

 応募者は設計、土木、建築、機械設備、電気設備、維持管理企業(構成企業数の上限設定はなし)。代表企業が統括責任者を配置。構成企業には市内に本社を有す企業を1社以上含める。事業の一部を協力企業に発注する場合、可能な限り地元企業の活用を求める。

 大手の主な資格要件は設計企業が公的機関の浄水場(日量1万立方㍍以上)の実施設計履行実績。土木、建築、機械設備、電気設備企業は経営事項審査結果の総合評定値(P点)が1050点以上。維持管理企業は公的機関の浄水場2年以上の運転監視履行実績。

 地元企業の構成員資格要件は市が認定する合計評定が土木、建築工事各860点以上、機械器具設置、水道施設、電気工事が各770点以上。維持管理企業の構成員は21~22年度の市物品購入等入札参加有資格者名簿の浄水施設運転管理の登録。

 事業スキームは設計建設JV、維持管理JVを結成(編成方法は事業者提案)。各JVは代表企業1社を選定。総合評価点が最も高い応募者を最優秀提案者に選定。設計・施工の支払いは各年度の出来高払い。アドバイザリー業務はNJS(東京都)が担当する。

 7月の公募型プロポーザル公告時には募集要項、要求水準書、事業者選定基準、様式集、基本協定書案、基本契約書案、設計・施工請負契約書案、維持管理業務委託契約書案を公表。8月に現地見学会、質問の受け付け、9月には質問の回答とともに参加を締め切る。

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