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【階段崩落事故】赤羽国交相「施工業者は誠実な対応を」

2021/05/19 本社配信

 東京都八王子市の共同住宅で階段崩落事故が発生し、施工した則武地所(神奈川県相模原市)が自己破産を申請したことについて、赤羽一嘉国土交通大臣は18日の会見で「責任を果たさずに自己破産の申請が行われたことは、あってはいけないことで大変遺憾。引き続き施工業者として責任を自覚して、誠実な対応を求める」と話した。さらに「このようなことが許されると、法治国家としての成り立ちの前提が崩れる」と強調した。

 同社が東京都および神奈川県内で施工した166件のうち、73件は自治体による現地調査および外観による劣化等の判定を終えており、6件で劣化が確認された。うち4件は、国交省担当官と建築研究所等の専門家が現地調査を行い、危険性が高いと判断。鉄製階段を支える仮設の柱、支保工の設置など緊急の安全対策を講じるように所有者等へ求めた。他の2件についても劣化状況の詳細を確認した上で、必要な措置を要請している。

 残る92件に関しては今月末までに調査結果が報告される見通しだ。

 劣化等の修繕について赤羽大臣は「物件の所有者は適正に行う立場。一般論としては、物件所有者は施工業者への求償を検討することになる」との認識を示しながら、裁判所の判断を注視しつつ「施工業者としての誠実な対応を求めてまいりたい」との考えを示した。

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