埼玉県電業協会(岡村一巳会長)は19日、さいたま市内の埼玉建産連研修センターで本年度の第1回技術講習会を開催した。当日は会員企業などから62人が出席し、現場管理技術を学んだほか、電気設備工事におけるクラウドサービスの利活用事例に耳を傾けた。
冒頭、岡村会長があいさつに立ち、建設業界における生産性向上の必要性を訴え、今回の講義内容がその一助となるよう期待。また、協会活動においてもオンラインを活用した情報発信に努めていることを報告し、今後もITなどの創意工夫をもって事業活動を積極的に展開していくことを誓った。
講習会へと移り、第1部は関電工北関東・北信越営業本部の品質工事管理部で、品質工事管理チームリーダーを務める小川明宏氏が登壇。「現場管理業務のポイント」を演題に自身の経験を交えつつ、効率的な管理手法を伝授した。一品受注生産である建設業は施工を含め、多種多用な工程を総合的にマネジメントしなければならない特性があることを踏まえ、小川氏は現場技術者の施工管理能力が大きな鍵になると指摘。さらに「工程管理が品質管理、安全管理、原価管理に大きな影響を与える。工程に無理が生じれば当然、品質面、安全面、コスト面にマイナス要素が生まれる」と説明し、可能な限り前倒しの工程を組むよう求めた。その後も、各管理業務における留意事項などを丁寧に解説した。
第2部では施工管理・業務管理システムの販売などを手掛けるアンドパッド第三業務部の冨永尚矢氏が自社のクラウドサービス「ANDPAD」の機能や特長を説明。併せて、電気設備工事における利活用事例も紹介した。