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栃木県下野市

下野市、農村レストランを解体、6月補正に設計、工事費

2021/06/04 日本工業経済新聞(栃木版)

 下野市は、農村レストラン「レストハウスしもつけ解体撤去事業」(国分寺994-8)に着手する。築38年で経年劣化が著しいため、市公共施設総合管理計画の指針に沿って解体を決めた。6月補正予算案に事業費1122万5000円(設計委託料112万5000円、工事費1010万円)を計上した。

 レストハウスしもつけは、総面積約27haの天平の丘公園内に立地。天平の花まつり、菊まつり、芋煮会の主会場となる花広場エリアにあり、しもつけ風土記の丘資料館に隣接。開設以来、主婦らの管理組合が手打ちそばやうどんを中心に地元の食材を提供してきた。

 イベント時は毎日、通常時は土日と祝日に営業してきた。コロナ禍の中で来客数とともに収益が落ち込んだほか、組合員の高齢化や後継者不足が深刻。管理組合は3月末に経営継続を断念し、市は諸般の事情を鑑み指定管理者辞退届を受理した。

 建物は1983年4月、観光農業振興と自然環境に親しむ憩いの場を目的に開設。木造平屋建て建築面積300平方m。そば打ちコーナー、厨房、トイレ、テーブル40席、座敷40席の計80人を収容。農業の6次産業化の先駆け的役割を果たしてきた。

 引き続き地域に根差した運営を検討したものの、建物や設備の老朽化、耐震診断や補強が未実施なだけに継続利用は不適当と判断。秋の芋煮会開催前には解体撤去の方向。併せて市農村レストラン条例の廃止案を3日開会の市議会定例会に提出した。

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