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茨城県水戸土木事務所

21年度事業概要/245号湊大橋は橋面工/那珂川大橋架け替え設計/大洗海岸養浜工5400立方m

2021/06/16 日本工業経済新聞(茨城版)

 県水戸土木事務所が計画する2021年度主要事業の概要をまとめた。国道245号那珂湊拡幅整備事業(湊大橋)では橋面工事、道路改良舗装工事、護岸工事を推進。国道123号那珂川大橋架け替えでは橋梁の詳細設計を策定する。大洗海岸の侵食対策事業については養浜工(粗粒材、5400立方m)を実施する。都市計画道路中大野中河内線(酒門工区)は用地取得や道路改良工事を進めていく。沢渡川の河川改修事業においては捷水路工事用進入路工事を行うとしている。


幹線道路の整備


 【一般国道245号「那珂湊拡幅」」整備事業(湊大橋)】(水戸市小泉町~ひたちなか市部田野)

 湊大橋の架け替えと前後の取り付けを含め全体延長4800m、幅員25mの4車線化を行う。湊大橋は12年5月に暫定2車線(片側歩道)で新橋の供用を開始。その後旧橋を撤去し、残る2車線分の橋梁を整備していく。21年度は橋面工事、道路改良舗装工事、護岸工事を進める。橋梁の4車線化については年度内完了を目指す。

 【一般国道355号「石岡岩間拡幅」整備事業】(石岡市根当~笠間市押辺)

 19年度よりバイパスにおいて延長7850m、幅員25mの4車線化を進めている。総事業費51億円のうち、水戸土木施工分については延長3320m、事業費11億円としている。21年度は道路改良舗装工事を20年度から継続して実施。

 【一般国道123号「那珂川大橋架替」事業】(常陸大宮市野口~城里町御前山)

 延長324m、幅員13m(2車線)で那珂川大橋の架け替えと前後の取り付けを計画。21年度については橋梁の詳細設計を㈱建設技術研究所(中央区)が担当する。橋梁予備設計と取付道路の予備設計は㈱エイト日本技術開発(本社・東京都中野区)が策定。

 【主要地方道大洗友部線バイパス事業】(茨城町小鶴~笠間市仁古田)

 茨城町の国道6号から西側区間で、全体延長6850m(W27m、4車線)の整備を総事業費95億円で推進。これまでに西側約4㎞を供用し、ことし3月に400mを開通。残る国道6号から茨城中央工業団地までの約3㎞区間を整備していく。21年度は道路改良舗装工事、調査・設計、用地取得を行う。

 【茨城空港アクセス道路整備事業】(石岡市正上内~小美玉市野田)

 常磐自動車の石岡小美玉スマートICと茨城空港を直線的に結ぶため、県道上吉影岩間線と小美玉市道(仮)常陸平野空港線として整備。16日に開通予定。


 河川改修事業


 【一級河川桜川ふるさとの川整備事業】(水戸市千波町~見川町)

 延長4200mを対象に浸水被害解消へ整備を推進。調節池の暫定掘削は完了しており、現在は支川沢渡川の改修を行っている。

 【一級河川沢渡川河川改修事業】(水戸市常磐町~新原)

 計画延長は2900m。桜川と併せて計画流量を安全に流下できるよう整備を進めており、近年は偕楽園下の冠水対策として暫定排水路工事を実施した。21年度は捷水路工事用進入路工事を計画。

 【一級河川石川川河川改修事業】(水戸市大場町)

 下流域の延長2400mを対象に掘削や築堤を推進。復興事業によって下流部の三又橋(県道長岡大洗線)の改築が16年度に完了しており、その上流の石川橋および取水堰を整備するため21年度は取水堰上部工事を行う。

 【一級河川涸沼川(笠間)河川改修事業】(笠間市下市毛~笠間)

 JR水戸線~野郎橋の延長2400mで、未改修区間1100mの早期完成へ21年度は河川護岸工事、排水管工事を行う。21年度末の進捗率は94・1%。

 【一級河川涸沼川(中流)河川整備事業】(笠間市南小泉~下市毛)

 JR常磐線~水戸線の延長9500mのうち、常磐線~宍戸橋の区間で重点に整備を行う。21年度は河川護岸工事、河道掘削工事を推進する。21年度末の進捗率は42%。


海岸事業


 【大洗海岸侵食対策事業】(大洗町成田町)

 海岸事業としてベッドランド工や養浜工を実施しており、前浜の拡大を図っている。21年度はNo.37ヘッドランド北側で養浜工(粗粒材、5400立方m)を行う。20年度までにヘッドランド2基、突堤1基などを整備した。

 【磯浜海岸浸食対策事業】(大洗町磯浜町)

 20年度海岸身障対策事業として着手。突堤の整備と養浜により海岸保全を図る。全体計画では突堤延長70m、養浜工3400立方mを総事業費5億6000万円で行う。21年度は根固めブロック製作を実施。


急傾斜地崩壊対策事業


 【弁才天2】(小美玉市高崎地区)

 延長370mを対象に、総事業費7億5000万円で崩壊防止対策を実施。21年度は法面工事を実施する。20年度末の進捗率は42%。20年度までに擁壁工、法面工事を実施している。


都市計画事業(街路)


 【都市計画道路水戸駅平須線街路事業】(水戸市常磐町)

 全体計画延長610m、幅員25m(4車線)で整備を推進。総事業費は約74億円。4車線での供用に向け、21年度は工事(JR委託分、道路改良舗装工事)を進める。17年8月に梅戸橋の暫定2車線が供用を開始し、ことし3月に事業区間南側交差点部の道路切り替えを実施。

 【都市計画道路中大野中河内線(酒門工区)】(水戸市酒門町)

 大野9号線までの延長997m(W25m、4車線)の整備を推進しており、21年度は用地取得や道路改良工事を実施する。総事業費は40億円としている。中石崎水戸線までの延長700m区間については年度内の開通を見込む。


都市計画事業(公園)


 【偕楽園公園および弘道館整備事業】(水戸市常磐町ほか)

 20年に策定した「偕楽園魅力向上アクションプラン」に基づき、さらなる魅力向上を図るための整備を推進。21年度は好文亭耐震補強工事(楽寿楼)、偕楽園園路改修工事(石張りなど)、弘道館ガイダンス施設展示整備工事を行う。

 【笠間芸術の森公園】(笠間市笠間)

 防災機能を強化するための整備を進めている。21年度は木道更新工事を計画。


橋梁耐震化事業


 【既存橋梁の耐震補強事業】

 12年10月に策定した「復興みちづくりアクションプラン」に基づき、緊急輸送道路等で橋梁の耐震化を進める。全体12橋のうち20年度までに10橋の耐震補強工事が完了し、21年度は常磐陸橋および水戸橋の耐震補強工事を行う。


【写真=架け替える那珂川大橋(城里町)】

架け替える那珂川大橋(城里町)

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