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栃木県大田原土木事務所

大田原土木 黒磯那須BP、P1橋脚にケーソン基礎、那珂川橋、鋼5径間252m、橋台2基とP2橋脚を…

2021/06/25 日本工業経済新聞(栃木版)

 県大田原土木事務所は、主要地方道西那須野那須線黒磯那須バイパス(那須塩原市上黒磯、那須町筒地)の(仮称)那珂川橋建設に着手する。橋長252mの鋼5径間連続変断面細幅箱桁橋。9月までに右岸のA1橋台、P2橋脚、左岸のA2橋台の3件と護岸工事2件を条件付き一般競争で発注。下部工は3基とも杭基礎で、橋脚は本庁入札案件として7月にも公告される見通し。渇水期に施工し、残る橋脚3基は2022年度以降発注する方針。左岸側の橋脚2基は直接基礎、右岸側のP1橋脚はニューマチックケーソン基礎を採用する。

 橋梁は直線橋で下部工は逆T式橋台2基、小判型壁式橋脚4基。斜角はA1橋台と橋脚が85度、A2橋台が66度。免震支承。総幅員は13m(車道部9・5m、歩道部2・5m)。

 杭基礎はφ1200㎜でA1橋台は12本(延長6m)、A2橋台は15本(5・5m)、P2橋脚は12本(9・5m)を打設。澪筋にあたるP1橋脚のケーソン部分の深さは20・5mとする計画。

 順調ならば22年度にはP1橋脚や直接基礎のP3、P4橋脚を発注。上部工の発注手続きも想定される。橋梁詳細設計は富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当した。

 護岸工事の2件は那須町側で橋梁部前後の約130mと下流側の約400mをそれぞれ施工する。

 黒磯那須バイパスは黒磯地区の中心部と東北自動車道那須インターチェンジ付近の主要地方道那須高原線を連絡。総延長は約2070m(市側800m、町側1270m)。

 2016年度に事業着手し、市側から工事を先行。那珂川の両岸の区間では市側が切土、町側が盛土構造。改良工事や切土区間で付け替える水路工事などが進められている。

 標準幅員は平担部が14・5m(車道3・25m×2、自転車専用通行帯1・5m×2)で両側に2・5mの歩道を設置する。平坦部以外は12mで片側歩道。

 事前評価段階の事業予定期間は25年度まで。総事業費は約28億円(測量設計費約1億円、用地補償費約3億円、工事費約24億円)。

 事業区間の周辺では下流の晩翠橋に交通が集中し、渋滞が発生。バイパスが完成すると交通の円滑化や道路ネットワーク強化が図られ、那須高原エリアの観光周遊性が向上する。

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