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群馬県林政課

林政課が森林経営管理制度を推進

2021/06/26 群馬建設新聞

県林政課は市町村における森林経営管理制度の進捗状況を明らかにした。森林所有者から市町村が管理委託を受ける、森林経営管理権集積計画は沼田市や渋川市が加わり5市村でまとまった。林業経営者へ管理委託する経営管理権実施配分計画は高崎市と安中市の合計20haで1月に作成し、制度の本格運用が始まった。2021年度に経営管理に適しているかの検討を行うシステムを運営する見通しで、制度のさらなる進捗に向けて市町村を積極的に支援する。

同制度は、直接管理する意向のない森林所有者から市町村が管理権を受託。森林経営に適している区域を市町村へ登録している林業経営者に管理・運営を委託するもの。19年度にスタートし、森林の多い26市町村が実施を予定している。

これまで、環境森林部として各出先事務所に経営管理官を配置し、市町村の制度運用の支援などを行っている。21年度はさらに支援を進める方針で、対象の区域が森林経営に適しているかの判断に活用する作業路網計画支援システムの本格的な運用を開始する。

システムは地図上に既存の作業道や区域の高低差などの情報を反映させ、検討に活用する。システムの活用が進めば、対象の区域が新たな路網整備により経営に適するかといった検討に活用することも見込まれ、森林資源の有効活用に向けた新たな林道整備が進むこととなりそう。

森林所有者への意向調査を行っているのは◇前橋市◇高崎市◇桐生市◇沼田市◇渋川市◇藤岡市◇富岡市◇安中市◇みどり市◇神流町◇下仁田町◇甘楽町◇中之条町◇長野原町◇嬬恋村◇高山村◇東吾妻町◇片品村◇川場村◇昭和村-。

意向調査は全森林所有者へ一斉に行っているのではなく、森林経営に適しているところをモデル的に行っている。今後も、順次意向調査を行う考え。調査は自治体によって直営や業務委託で行っている。

所有者が自治体に対して管理を委託する森林経営管理権集積計画は◇高崎市◇沼田市◇渋川市◇安中市◇嬬恋村-でまとまっている。集積計画の段階で、森林経営に適さないと判断された区域については、森林環境譲与税などを使って市町村が主体となった管理を予定している。

実際に管理と経営を林業経営者に委託する経営管理実施権配分計画は1月に高崎市と安中市が作成している。高崎市は下室田町と宮沢町にまたがる18・35haが対象。中市は上後閑字宮掛地区の1・86haが対象となっている。

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