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栃木県足利市

足利市新斎場、総工費28.5億 新施設2630平方m、仮設700平方m、入札公告は22年2月

2021/06/30 日本工業経済新聞(栃木版)

 足利市は、新斎場整備事業(新山町12-3)の基本設計と運営方針をまとめた。公設公営の全面改築とし延べ床面積は新斎場2630平方m、仮設棟700平方m。市議会9月定例会に建設工事の補正予算案を上程。2022年2月に入札公告し、年度内に着工する。契約済みの火葬炉設備設置工事を含め、概算工事費は28億5000万円(税込み)を見込んでいる。24年度の供用開始を目指す。

 新斎場は火葬棟がRC造2階建て延べ1040平方m、待合棟1はRC造平屋建て延べ530平方m、待合棟2は木造平屋建て延べ610平方m、式場棟は木造平屋建て延べ450平方m。別途、車寄せがS造平屋建て延べ550平方mとなる。

 火葬棟1階は火葬炉6基(炉室226・1平方m)が1日12回の火葬に対応。待合棟1に接し、お別れ室3(各46・2平方m)、多目的室(32平方m)を配置。炉室前に残灰室、消化ポンプ室、監視室、業務員休憩室、トイレ2、倉庫、を設ける。2階は機械室。

 待合棟1はお別れホール(111・06平方m)、エントランスホール(100・74平方m)、ロビー(91・82平方m)、事務室(73・39平方m)、売店・倉庫、休憩室、更衣室4、書庫、救護室、多目的トイレ、風除室、運搬台車スペース、中庭を配す。

 待合棟2は待合室5(各46・09平方m)、ロビー(271・09平方m)、キッズルーム(21・51平方m)、授乳室(11・18平方m)、パウダーコーナー、トイレで構成する。当初計画していた1棟を2棟に増やし、ゆったりとした大空間を確保する。

 式場棟は式場(105・52平方m)、ロビー(68・73平方m)、待合室(4321平方m)、親族控室(24・71平方m)、霊安室(11・61平方m)導師控室(11・59平方m)、洗面室、シャワー室、トイレ、倉庫、その他。

 仮設棟の火葬棟がプレハブ造平屋建て延べ430平方m、待合棟はプレハブ造平屋建て延べ270平方m。別途、車寄せがS造平屋建て延べ160平方m。基本・実施設計は20~21年度の2カ年間でフケタ設計(宇都宮市)が手掛けている。

 仮設棟の火葬棟は火葬炉3基、お別れ室が2。現斎場と同様、1日の火葬件数9件を維持する。待合棟は待合室4、ホール、事務室、売店、トイレほか。会葬者の利便性を考慮し、新斎場、仮設斎場とも売店を設置。運営は市母子寡婦福祉連合会に委託の方向。

 火葬炉設備設置工事は20年12月末に宮本工業所(富山市)と契約を締結。21~24年度の4カ年にわたる火葬炉設備設置工事の債務負担行為3億5370万円を設定済み。宮本工業所が提案する維持管理手法、環境性、緊急時対応を斎場全体に反映する。

 現斎場は1976年の供用開始以来、築45年が経過。敷地面積は9780・24平方m(建物敷地4692・53平方m、駐車場5087・71平方m)。建物はRC造平屋建て建築面積1741・75平方m。建物や設備の経年劣化が進み、多くの問題に直面する。

 国道293号、主要地方道足利環状線に近接。JR足利駅から2・1㎞、東武足利市駅から2・7㎞に位置。交通利便性が高く、市内各地区からのアクセスは自動車利用で30分。東側は風致地区指定の山林、北側は1級河川袋川が流れ、地形的に人目に触れにくい。

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