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茨城県筑西土木事務所

養蚕橋で橋梁下部工/筑西三和線は道改工/21年度主要事業

2021/06/23 日本工業経済新聞(茨城版)

 県筑西土木事務所の2021年度主要事業をまとめた。筑西つくば線で養蚕橋新設に向け、橋台や橋脚などの橋梁下部工事を実施するほか、バイパス整備区間の用地取得などを推進する。筑西幹線道路の筑西三和線では20年度の開通区間で側道の改良工事を行う。桜川土浦潮来自転車道線は管内区間で案内標識設置工事を実施する予定。このほか東山田岩瀬線バイパスや岩瀬二宮線バイパスで用地取得を進める。国が水門整備に取り掛かる田川は河川改修へ樋管詳細設計などをまとめる。


【筑西幹線道路】

 筑西幹線道路の一部を担う県道筑西三和線で鬼怒川大橋~八千代町境界を対象にバイパス整備を推進。全体整備延長は結城市道部分を除いて3089mで、幅員は23・5/6・5m。

 20年度には2617m(ほか結城市道383m)が供用を開始。開通区間以南の472mは用地取得を推進し、まとまった箇所から順次工事を実施していく方針。21年度については結城市山王地内の鬼怒川大橋周辺で、側道の改良工事を予定している。

【筑西つくば線バイパス】

 現道が狭く、歩道もないため、筑西市村田~中根の現道を迂回する約6960mでバイパス整備を計画。計画幅員は27mとし、暫定2車線で13mを確保する。

 バイパス南側に位置する中根地内の現道合流部から松原地内の県道つくば真岡線との交差点までの約3880mは供用済み。北側の約3080m区間は用地取得を進めるとともに、埋蔵文化財の調査などに向けて調整を図る。

【筑西つくば線養蚕橋】

 一級河川小貝川に架設されていた養蚕橋の旧橋は、老朽化や、河川整備計画との整合性が取れていない状況などを踏まえ、架け替えを計画。新設規模は橋長174m、幅員14/7mの2車線。上部工は4径間連続非合成少数鈑桁橋、下部工は橋台が逆T式、橋脚がT型を予定。

 すでに旧橋の撤去を完了しており、20年度から新橋の下部工に着手。21年度は橋台1基と橋脚2基に取り掛かるほか、両岸の橋台付近で箱型函渠設置を行う予定。また県道路建設課が上部工の発注を21~22年度に予定している。

【東山田岩瀬線バイパス】

 北関東自動車道桜川筑西インターチェンジ(IC)のアクセス道として整備を推進。全体延長約8㎞のうち、筑西市区間など約5・5㎞が完成している。現在は桜川市真壁町下谷貝地内などの桜川市区間で市と協力して用地取得を進めており、まとまった箇所から順次工事に着手する方針。

【岩瀬二宮線バイパス】

 桜川筑西IC周辺から栃木県二宮町を結ぶ路線で、筑西市の狭あい区間でバイパスを整備している。同市下高田地内の1・8㎞区間が完成し、小栗地内の残る1・2㎞について引き続き用地取得などを進める。

【桜川土浦潮来自転車道線】

 つくば霞ヶ浦りんりんロードの軸となる県道桜川土浦潮来自転車道線の整備では、桜川市真壁町酒寄地内の自転車専用道路未整備区間約1・3㎞について整備を推進し、21年3月に開通した。21年度は管内の桜川市約18㎞における矢羽根や案内標識などの道路標識整備工事を発注する。

【桜川市道M2753号線(仮称)上曽トンネル】

 市からの受託事業として桜川市真壁町山尾地内~石岡市上曽地内を結ぶトンネルの整備を計画。桜川工区は大成建設・岡部工務店・白田工建JV、石岡工区は大林組・株木建設・市村土建JVが施工を担当。25年度の完成を目指し、本体工事を進める。

【一級河川桜川】

 管内の管理延長約38㎞のうち、真壁工区11・75㎞と大和工区4・75㎞で治水事業を推進。今後は下流の筑波工区の進ちょく状況を見ながら、河道掘削や屈曲部の解消、伐採などを行う。

【一級河川田川】

 田川流域では15年の関東・東北豪雨で鬼怒川本川の水位が上昇し、支川の田川で浸水被害が発生。豪雨の被害を踏まえ、県が築堤護岸や樋管新築などの河川改修、国が水門設置を行い、洪水被害の軽減を図る。21年度は県で樋管詳細設計と用地取得を進める。


 【写真=筑西三和線の開通区間南端接続部】

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