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交付金下水道事業、県内市町90億円 浸水対策や耐水化計画も、設備改築、長寿命化を推進

2021/07/06 日本工業経済新聞(栃木版)

 2021年度に国の交付金を活用して整備する下水道の総事業費は県内24市町で約90億円。多くの市町が未普及対策の汚水管渠整備やストックマネジメント計画に基づく施設設備の改築更新を進め、耐震設計や工事にも取り組む。浸水対策では栃木市が永野川左岸第1排水区調整池、小山市が大行寺排水区雨水幹線の整備に着手。また、宇都宮市、足利市、矢板市、益子町など7市町が処理場や中継ポンプ場の耐水化計画を策定する。(7面に各市町の主要事業概要)

 宇都宮市は川田水再生センター特高受変電設備改築更新工事や6号脱水機増設工事に着手するほか、清原水再生センター耐震詳細診断、竹林・西川田中継ポンプ場の耐震詳細設計、老朽管渠の長寿命化、処理場の耐水化計画策定などを進める。

 栃木市は巴波川処理区の汚水幹線枝線をはじめ約3600mの汚水管渠工事を進め、永野川左岸第1排水区調整池工事や水質調査などを実施する。

 佐野市は管路施設の点検調査や改築詳細設計、更生工事、マンホール蓋更新、中継ポンプや水処理センターの設備工事を推進。雨水幹線の詳細設計や工事を行い、耐水化計画は水処理センターと中継ポンプ場を対象に策定する。

 足利市は汚泥処理棟の耐震実施設計や水処理センター・中継ポンプ場の耐水化計画を策定。

 鹿沼市は水処理・汚泥処理設備、管渠の改築更新に向けた詳細設計、管路施設の調査診断、雨水幹線工事、日光市は管路施設の調査診断やマンホール蓋交換などを実施する。

 小山市は水処理センターで管理棟耐震補強などの工事を継続し、汚泥棟の耐震設計を実施。PFIの水処理センター汚泥処理・有効利用施設整備運営事業は入札手続き中。大行寺排水区の雨水幹線は3カ年で整備していく。

 矢板市は汚水幹線管渠の測量実施設計、水処理センター改築更新の実施設計、耐水化計画を策定。

 下野市は汚水管渠約5000mや雨水管渠約500mの工事を予定。石橋第3工業団地付近の東路雨水枝線を整備し、汚水や雨水管渠の点検調査も促進する。

 真岡市は水処理センター水処理設備更新に2カ年で取り組むほか、雨水幹線枝線なども整備。上三川町は汚水や雨水管渠の整備と雨水管渠の老朽度調査を実施する。

 壬生町は壬生水処理センターの汚泥設備改築を2カ年で実施。北部第10・第11排水区雨水幹線枝線の整備、老朽管渠調査診断も推進する。

 野木町は継続の逆川排水機場補強工事や老朽管渠約3000mの調査診断、管更生工事を実施。

 高根沢町は宝積寺アクアセンター水処理設備を増設し、汚水管渠の設計や工事を推進。マンホールポンプ監視装置を更新する。

 那須町は湯本浄化センターの建築付帯・建築設備更新設計、湯本浄化センター管理棟・機械棟耐震設計、那珂川町は管路耐震化、那須塩原市は管更生工事などを進める。

 汚水管渠の整備工事は、那須烏山市、茂木町、市貝町、那珂川町を除く20市町が実施。

 ストックマネジメント計画は足利市、大田原市、さくら市、那須烏山市、那珂川町が策定する。

 さくら市は氏家・喜連川水処理センター、益子町は益子浄化センター、茂木町は中継ポンプ場の耐水化計画を策定する予定。

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