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群馬県住宅供給公社

県住宅供給公社が公社賃貸住宅再生計画2021を策定

2021/07/14 群馬建設新聞

群馬県住宅供給公社は、公社賃貸住宅再生計画を策定した。13団地23棟で、福祉施設や商業施設の導入による地域貢献の可能性や法定耐用年度までの期間、施設の採算性を考慮して、長期的な建て替えや長寿命化などの方針を定めている。建て替える施設については、今後詳細を詰める。また、前橋市総社町にあるサン・コーポラス総社は、1戸で学生を対象としたリノベーションアイデアコンペの実施を予定している。

計画期間は2030年度までの10年間。おおむね5年ごとに見直しを行う。現在は棟ごとの対応を概略で定めた段階で、これから関係機関と協議に入るため棟ごとの具体的な対応方法は明らかにしていない。団地ごとに◇地域が抱える課題に対して貢献が可能か◇建物の健全性があるか◇事業性が維持できるか-で方針を判断している。

建て替えを行うのは貢献の可能性があり、法定耐用年限が近く、採算性の改善が必要な棟。これから優先順位や地域貢献に資する方法などを詰める。公社賃貸住宅はこれまで長寿命化や修繕を中心に進めており、建て替えを行うのは初めてとなる。

地域貢献は、施設周囲にある児童や高齢者、障害者などを対象とした福祉施設の状況や買い物の利便性といった観点から検討。地域貢献が可能と判断した場合に福祉施設などを導入する。これまでに元総社公社住宅をサービス付き高齢者向け住宅、デイサービスを併設し、共有リビングなど住民同士が交流できる場所を備えた施設として新設。地域貢献を行う施設となった場合は同様のイメージで整備される見込み。

建て替え以外の対応として、長寿命化とリノベーション・コンバージョンの実施やストック活用といったリフォームによる対応を予定している。建設年度が古い、入居率が低いといった条件で優先順位を決めて進める。工事は1棟全てを一括して行うのではなく住戸ごとに順次進めていく方針。

リフォームは人口減少や高齢者増加、コロナ禍といった社会情勢を踏まえて行うため、学生によるアイデアコンペや若手設計者によるコンペ、設計施工一括プロポーザルの実施などを予定している。

21年度はサンコーポラス総社(前橋市総社町桜ヶ丘1045-7)1号棟302号室で学生を対象としたリノベーションアイデアコンペを実施する。応募資格は関東および新潟県、長野県内の大学・専門学校に在学中の学生であること。目的とコンセプト、入居者世帯を明確にした提案を求めている。20日に募集を開始し、公社内で審査。10月16日に受賞者の表彰式を執り行う。実際に工事を行う際には、最優秀の案を参考にする。

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