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長野県土尻川砂防事務所

8月にも初弾工事/災関採択、事業費10.1億円/長野市小松原地すべり

2021/07/30 長野建設新聞

 7月6日に長野市篠ノ井小松原で発生した大規模な地すべり災害について、国土交通省は21日付で災害関連緊急地すべり対策事業として採択した。事業費は10億1100万円。工事内容は地下水を抜くための横ボーリング工や集水井工、地すべりを抑止するための鋼管杭工など。事業を所管する県土尻川砂防事務所は工事を6工区に分けて発注する予定で、早いものは8月にも公告となる。

 国道19号犬戻トンネルの上部で発生した地すべりの規模は長さ240m、幅180m。移動した土塊量は推定で約40万m3。土尻川砂防事務所は災害発生後、ただちに初期調査と応急復旧工事に着手。現時点で小山田組(長野市)による応急復旧工事はおおむね完了。国土防災技術長野支店(長野市)による調査・解析業務は現在も継続中。

 国の採択を受けて、土尻川砂防事務所は現時点における対策工事の発注計画を策定。それによると工事は6工区に分割。8月に地下水排除工3件、10月に同1件、11月に地すべり抑止工2件を公告する予定。いずれも業種はとび・土工・コンクリートで、入札方式は総合評価落札方式。

 工期はそれぞれ6~11カ月を見込んでおり、2022年度内に対策工事を完了させる。

 6件の工事概要は次のとおり。

 【8月公告】

 ◆小松原6工区=地下水排除工:集水井H11m、集水ボーリングΣL450m、工期6カ月

 ◆小松原7工区=地下水排除工:集水井H20m、集水ボーリングΣL1000m、工期6カ月

 ◆小松原8工区=地下水排除工:集水井H16m、集水ボーリングΣL810m、工期6カ月

 【10月公告】

 ◆小松原9工区=地下水排除工:集水井H11m×2基、集水ボーリングΣL1500m、工期10カ月

 【11月公告】

 ◆小松原10工区工事=地すべり抑止工:鋼管杭L23m×51本、工期11カ月

 ◆小松原11工区工事=地すべり抑止工:鋼管杭L23m×51本、工期11カ月

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