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千葉県県土整備部

普建費0・5%減の902億円/県土整備部の21年度施策概要/土砂災害対策など推進/補正予算で事業費肉

2021/08/12 日刊建設タイムズ

 県県土整備部は、骨格予算として編成した当初予算に、6月補正予算後の事業費増額分を盛り込んだ「2021度主要施策概要」をまとめた。それによると、同部の補正後の一般会計予算額は1345億4640万円となった。20年度当初予算と比較し2・4%増。県予算全体の5・5%を占める。特別会計は港湾整備事業24億971万円(対前年度当初比16・3%減)、土地区画整理事業111億4566万円(同10・1%減)。公営企業会計の流域下水道事業は478億7478万円(同2・1%減)。

 一般会計の投資的経費は1046億9433万円(同2・9%増)。うち普通建設事業費は901億6883万円(同0・5%減)となった。補助・単独の別では、補助事業454億1536万円(同0・9%減)、単独事業447億5346万円(同0・1%減)。

 事業別予算額は▽土木管理費102億8685万円(対前年度当初比2・5%増)▽道路橋りょう費614億4734万円(同5・6%増)▽河川海岸費280億4057万円(同2・1%増)▽港湾費63億2617万円(同19・3%増)▽都市計画費163億5917万円(同9・2%減)▽宅地費39億2949万円(同4・0%減)▽住宅費61億3961万円(同1・4%減)▽土木施設災害復旧費10億1309万円(横ばい)――など。

 重点事業は▽災害に強いまちづくりの推進▽交通基盤の強化▽人と環境にやさしい住まい・まちづくりの推進▽社会資本の充実と適正な維持管理――の4つの方針に沿って進める。

 「災害に強いまちづくりの推進」では、土砂災害のおそれがある箇所について土砂災害防止施設の整備を推進。土砂災害警戒区域等の指定について、新たに選定した1万744か所の危険箇所について、おおむね5年間での完了を目指すとともに、市町村による確実な住民避難体制の構築を進める。

 「交流基盤の強化」では、北千葉道路の一日も早い全線開通を目指すほか、銚子連絡道路や長生グリーンラインなどのアクセス道路の整備を重点的に進める。また、全国第2位の取扱貨物を誇る千葉港について、増大する貨物需要に対応するため、施設の老朽化対策を進めるとともに、ヤードの拡張や岸壁の増深・延伸を行うなど港湾機能の強化を図る。銚子市沖において進められている洋上風力発電事業においても、地域の活性化が図られるよう、地元名洗港の活用に取り組む。

 「人と環境にやさしい住まい・まちづくりの推進」では、つくばエクスプレス沿線地区、金田西地区において、県施行による土地区画整理事業を推進。また歩行者の安全対策として、通学路などの歩道整備や交差点改良を行うとともに、子どもたちを交通事故から守るための安全施設整備を進め、さらに見やすい標識の設置や注意喚起の路面標示など、即効性のある対策も併せて実施し、道路環境を整備・改善する。

 「社会資本の充実と適正な維持管理」では、社会資本の老朽化対策について、中長期的な事業費の縮減や平準化を図るため、これまでの事後的な修繕・更新から予防的な修繕へと転換し、各施設の長寿命化を推進する。

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