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栃木県芳賀農業振興事務所

芳賀農振、面整備推進、舗装工へ、稲毛田の機構関連農地整備

2021/08/13 日本工業経済新聞(栃木版)

 県芳賀農業振興事務所は、県内初の農地中間管理機構関連農地整備事業として取り組んでいる稲毛田地区(芳賀町、21・5ha)で、区域のほぼ半分にあたる約10haの圃場整備を完了し、ナシ団地の整備を支援した。今年度は残る圃整工を進めるとともに、10月にさく井工1件、12月に揚水機設置工1件を発注。面的な工事を完了させる。来年度にかけて荷傷みを防止する道路舗装工事を実施していく。

 稲毛田地区は旧稲毛田小学校南側の水田と畑が混在する農地。不整形で道路やかんがい施設も不十分で生産性が低い。区画の整形拡大とパイプライン用水路布設などを行う農地整備事業を導入。生産基盤の改善と高収益作物の作付け面積拡大を図る畑地化とナシ団地の整備が行われている。総事業費は約3億5000万円。事業期間は2020~23年度。

 新たな区画には畦畔を設けず、給水栓を設置。区域内の道路は再編する形で整備。農作業がしやすいよう全幅6mを確保し、アスファルト舗装にする。

 事務所では事業初年度の昨年度から工事に着手し、基盤部を担う圃整工を実施。また、産地パワーアップ事業や果樹経営支援対策事業、モデル産地事業によるナシの生産や露地野菜生産への企業の参入を支援。今年度は基盤工事を完了させ、ナシや露地野菜のさらなる生産向上を目指し、事業を推進していく。

 今年度の圃整工は2分割。いずれも約3haで5000万円以下。第1工区は指名競争で20日に開札。第2工区は一般競争を試行的に適用し、23日に開札する。

 道路の舗装延長は1829mを計画。今年度分の667mは圃整工に含めて発注。22年度は1162mの舗装工事の発注を予定。23年度は換地業務を行い、事業を完了させる。

 農地中間管理機構関連農地整備事業は機構が借り受けている農地について、農業者の申請や費用負担などによらずに県が基盤整備を実施できる。整備が行われていない生産性の低い農地を解消し、担い手への農地集積を促進する。

 事業の実施対象面積は10ha以上(中山間地域は5ha以上)。対象となる全農地について15年以上の中間管理権が設定され、事業完了後5年以内に対象農地の8割以上を担い手に集団化することなどが実施要件となっている。

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