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山梨県甲斐市

片瀬配水池に加圧ポンプ設置へ 甲斐市

2021/08/18 山梨建設新聞

 甲斐市は片瀬配水池(下今井地内)に新たにポンプ設備を整備するなどし、機能を拡充する方針を固めた。同配水池から供給する配水地区を増やすためで、低水圧が問題視されている地域の改善も図る。それに伴い近隣の下今井配水池は廃止する。早ければ本年度の補正予算で設計費などを確保し、計画の具体化に着手する可能性がある。本紙取材に関係者が明らかにした。

 片瀬配水池は赤坂台総合公園(ドラゴンパーク)駐車場の西約100mに位置。周辺は近年住宅が増えており、それに伴い下今井地区などでは配水量が増加傾向にある。また竜王地区の一部では、勾配が緩いため水圧が弱い場所があり、戸別に受水槽を設置するなどの対策が必要だった。

 市は将来的な水道需要や低水圧地域解消のため、配水施設の再編・整備を検討。昨年度、日本水工設計に業務委託し、方向性をまとめた。

 それによると、片瀬配水池については「貯水タンクが大きく、余裕がある」(市関係者)ため、現在供給している「片瀬配水区」に加え、今後「下今井配水区」と低水圧地域に当たる「大原配水区の一部」にも供給。加圧ポンプを備えるため低水圧地域の解消に活用する案もあった下今井配水池については、貯水量が400立方mと小さいため廃止する。ただ水源は片瀬配水池で今後も活用する。

 片瀬配水池の貯水量は1880立方mで、現在は自然流下により水を供給している。今回、新たに加圧ポンプなどを整備する予定で、管路の整備と併せ今後設計を進める。早ければ年度内の補正予算で設計費を確保し、来年度以降の着工を目指す。


【写真=加圧ポンプを整備する片瀬配水池】

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