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栃木県真岡市

真岡市、新庁舎周辺地区都市再生整備、提案事業に金鈴荘再整備、複合交流拠点施設など36.3億

2021/08/19 日本工業経済新聞(栃木版)

 真岡市の市役所新庁舎周辺地区都市再生整備計画(5・21ha)が今年度、国から採択を受けた。計画期間は2021年から25年度までの5カ年間。都市構造再編集中支援事業交付金を活用し図書館、地域交流センター、子育て支援センターの複合交流拠点施設を建設。また、旧市役所庁舎跡地への駐車場、広場、公開空地の整備にも交付金を充当する。提案事業では岡部記念館「金鈴荘」の再整備を盛り込んだ。全体事業費は36億3340万円、このうち交付対象事業費は35億2900万円。

 基幹事業の複合交流拠点施設は現在、新庁舎の仮駐車場で利用している旧建設部棟、教育委員会棟、水道庁舎、付属体育館跡地に建設。機能ごとの規模は図書館2500平方m、こども図書室500平方m、閉架書庫170平方m、子育て支援センター600平方m、子ども広場990平方m、地域交流センター440平方m。

 市は1月に複合交流拠点施設整備運営事業(荒町5131外)の募集要項等を公表。特定事業者を公募型プロポーザル方式で選定する。予定価格(提案上限額)は74億8450万円(税込み)。設計・建設費の提案上限額は39億1790万円。総括管理業務、維持管理業務、運営業務費の提案上限額は35億6660万円。

 優先交渉権者は9月にも選定し公表する。11月に特定事業契約を締結する見込み。12月議会の議決で本契約となる見通し。

 設計期間は議決日から2023年2月まで。建設期間は23年3月から24年9月まで。開館準備期間は24年10月から12月。総括管理・維持管理・運営期間は24年10月から40年3月(15年6カ月)を予定している。

 金鈴荘は事業費3000万円を試算。破損し開閉できなくなった南門の扉を修繕するほか、敷地を囲う磯山石積みの石塀を補強。また、南門から西門に向かう中通路は敷石の浮きや下がりで歩きづらくなっているためアプローチを改善。観光客のアクセス性を高める。

 調査設計業務は指名競争入札で10日に開札しヤマト設計(真岡市)が落札した。履行期限は12月中旬まで。工事は来年度に発注する。金鈴荘は明治中期に建築された建物。建造物は県の指定有形文化財、石塀は市の登録文化財に指定されている。

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