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栃木県足利市

足利市、中央地区都市再生計画、570haに11・2億、下水道、公園、駐車場を整備

2021/08/27 日本工業経済新聞(栃木版)

 足利市は、足利中央地区都市再生整備計画事業(570ha)に着手した。社会資本整備総合交付金を導入。2021~25年度の5カ年間で日本遺産「足利学校」や本堂が国宝指定の「鑁阿寺」周辺の老朽化した社会インフラを再整備し、居住環境を向上させる。基幹事業に①公共下水道事業新山町地区築造②新山児童公園整備③助戸新山公園整備④まちなか駐車場整備-を位置付けた。総事業費11億2500万円(国費率40%)を見込んでいる。

 歴史と文化にあふれる中央地区は、多くの観光客が訪れる市のにぎわいの中心。まちづくりの歴史は古く、21年には市制施行100周年の節目を迎えた。中心市街地は基盤整備が早かった半面、経年劣化した施設や現在の基準に合わなくなった施設が多数。

 比較的住宅が密集し人口密度が高いものの、他の地区より人口減少が著しい。高齢化率が高く、少子化が深刻。空き地や空き家が目立ち空洞化。対象は利保町、助戸新山町、新山町、有楽町、家富町、巴町、雪輪町、井草町、大門通、昌平町、通2~4丁目。

 社会資本の再整備を求める市民の声が多く、将来にわたり健康で文化的な生活を送れるようブラッシュアップする。市の関連事業は大日西土地区画整理事業、中央土地区画整理事業。提案事業は新斎場整備事業、まちなかウォーカブル推進事業計画策定。

 公共下水道新山町築造工事は対象人口1万1920人。管径200㎜の汚水管を延長約260m布設。利保町の市斎場を起点に新山児童公園、新山団地公園、市営新山団地方向に開削工法で進む。事業費は2600万円を見込む。

 新山児童公園は5288平方mの街区公園。JR足利駅の北東約2㎞に位置し、市営新山団地に隣接。少子高齢化に伴い利用者ニーズが変化。健康器具を含めた遊具一式を更新。併せてベンチの配置や低木の植栽、多目的広場を砂舗装する。事業費は2000万円。

 助戸新山公園は1万644平方mの緑あふれる近隣公園。園内には浅間金比羅神社が立地する。開設から40年が経過し、トイレ更新やフェンス、あずまや、階段手すりの設置を計画。22年度中の着工、完成の予定。事業費は3000万円。

 まちなか駐車場は、新足利高校建設地に隣接する市民会館別館解体撤去跡地に整備する。別館棟はRC造2階建て延べ床面積1318・31平方m。当初予算で解体撤去工事費7231万5000円を措置した。駐車場面積は2800平方m。整備費は2000万円。

 市民会館は別館を除く敷地面積1万3354・62平方mを現状のまま県に譲渡。足利高校と足利女子高校の統合による新足利高校の校舎建設用地となる。当初は市が維持活用の予定だった別館棟の設備機器は本館棟と一体であり、解体撤去が決まった。

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